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ヨーロッパでは、コロナ流行の影響などで予定通りに行かない区間も多いものの、12/12からの冬スケジュール期間への切り替え時にまたさまざまなダイヤ改正が行われます。前回ご案内したナイトジェットのパリ/ウィーン間の運転開始もそうですが、続いての大きなニュースがこのスイスのチューリッヒとドイツのミュンヘン間を走るEC(EEC)のスピードアップになります。
この区間のECはスイスとドイツの主要都市を結び、観光にもビジネスにも利用の多い人気の列車です。昨年まではずっと従来の客車タイプの車両での運転でしたが、昨年12月にドイツ区間での電化や路線改良に伴って新たに電車タイプのETR610による運行となり、その前より40分短い約4時間での運転となっていました。それが今年の12月からはスイス内の改良も終了し、さらに30分スピードアップされてほぼ3時間半で両都市間を結ぶようになります。下がDB(ドイツ鉄道)から切り抜いたスケジュールのサンプルになります。
image: www.bahn.de
ルートはオーストリアを含めた3か国にまたがり、途中スイスのチューリッヒ空港やザンクトガレン、オーストリアのブレゲンツ、ドイツのリンダウなどを経由していきます。また便数的には当面現在と同様の各6便の運行が予定されています。チューリッヒ/ミュンヘン間ももちろんですが、さらにチューリッヒ空港からスイス東部や各地への移動、ミュンヘンとドイツ南部やオーストリアなどとの移動にも便利に利用できます。
運行車両はフランクフルト/チューリッヒ/ミラノ間やジュネーブ/ミラノ間などでも使用されているETR610ですので、車内の快適さも定評があります。もちろん1等と2等が連結され、食堂車(bord restaurant)も用意されています。(画像は現在運行しているフランクフルト/ミラノ間のものになります)
なおリンダウは、以前はボーデン湖の島内の旧市街にある中央駅の発着で、ベネチアのように列車が橋の上を走って島内に入り、車窓からボーデン湖の風景が楽しめたのですが、昨年の路線改良の際に陸側に新駅のReutin駅ができて、以来このECもReutin駅発着となっています。(旧中央駅もInsel駅に改称) 車窓の楽しみが少し減ってはしまいましたが、それもあって大幅なスピードアップが可能となりぐっと便利になったと言えるでしょう。
今後コロナ明けでヨーロッパへの通常の渡航が可能となり、スイスとドイツを旅行される場合は、さらに便利になるこのECもぜひ利用して欲しいと思います。ただ直近での利用の際は、ドイツではFFPマスクの着用がマストでまた各国の入国には特別ルールがあるなどいろいろな制約がありますので、よく確認されるのがベターでしょう。
なおこれ以外にも多くの区間で12月からスケジュール改正などがありますので、また今後このブログにて情報をご案内していきたいと思います。
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