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何回か書いていますように、今年2019年は12/15からヨーロッパの列車運行は冬ダイヤに切り替わり、そのタイミングで多くの区間でスケジュール変更が行われるのですが、その今回のスケジュール変更のトピックの1つがこのドイツのハンブルクとデンマークのコペンハーゲン間の列車のルート変更です。
今までこのハンブルク/コペンハーゲン間は「渡り鳥ライン」や「渡り鳥ルート」と呼ばれ、下のDBドイツ鉄道からのマップにもあるように、海峡(Fehmarnbelt)を挟んで、その間を列車がそのままフェリーに積み込まれ、航送されるという、いわば列車版のカーフェリーといった感じで利用でき、列車で移動しながらちょっとした船旅も楽しめるという人気のルートでした。私も少々前に乗車しましたが、駅を出発すると車両がそのままフェリーの船倉に積み込まれ、乗客は船の客席の方に移って船内のレストランなども利用できるなど、なかなか変化があって楽しめたルートでした。
image: www.bahn.de
これがこの12/15より直通の列車は下のマップのようにルートが変更となり、ユトランド半島やデンマークのオーデンセなどを経由した通常の陸上のルートでの運行となります。(オーデンセ/コペンハーゲン間には橋が架かっています) 距離的には少々長くはなるのですが、フェリー区間やその積み込みにかかる時間がなくなりますので、所要時間的には現在のほぼ5時間から20分ほど短縮されて、4時間40分程度になります。また便数的には今までと同様概ね4時間おきの1日3便の運行となります。
image: www.bahn.de
今回のルート変更(当面渡り鳥ラインの廃止/運休)の理由は特には発表されていないようですが、フェリー航送の場合はやはり船のスペースの関係であまり多くの車両を連結できないことや、それによる運行への制約やトラブル、そしてこの海峡での連絡トンネルの建設が本格化することあたりなのでしょう。
旅行者目線で言いますと「列車でフェリーに乗るという体験」ができなくなり、少々残念な気もしますが、これにより所要時間も少々短くなり、また車両もより長い編成が可能となってより多くのお客さんが利用できるようになりますので、トータルとしてはより便利になると言えます。ちなみにフェリーにそのまま列車が積み込まれる区間としては、他にイタリアのシチリア島との間のICや夜行がありますので、そちらで体験してみるといいと思います。またいつになるかは未定ですが、海峡トンネルが開通すれば再度このルートでの列車運行が再開され、さらに便利になるでしょう。
ぜひ今後もドイツとデンマーク間の移動には列車を利用ください。
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