ミュンヘンへも運行中! レイルジェットのライバル ウエストバーン/ WESTBAHN von Muenchen

EU内での列車運行の自由化に伴い、2012年にオーストリアのウィーンとザルツブルク間で運転を開始したのがこの新高速列車のウエストバーンですが、この
ウエストバーン は2022年にはミュンヘンまでの運行開始するなどそのネットワークを徐々に拡げ、オーストリアの内外で幅広く利用されています。

前回ご案内したOEBB(オーストリア鉄道)のレイルジェットも同じ区間を 運行しており、ライバルとしての両列車の競争が続いています。イタリアのトレンイタリア(フレッチャロッサ)とイタロの関係にもちょっと似たイメージです。

従来からの機関車+客車タイプに近い編成のレイルジェットに対し、 ウエストバーンは いわゆる電車タイプの 2階建て車両が使用されています。車内はクリーン&モダンというイメージでなかなか快適です。

またクラス的には、通常の2等(スタンダード)、2等席をより快適にした中間クラスのコンフォート、そして1等(ファースト)の3タイプによって構成されています。座席配置は2等とコンフォートは2+2列で、1等は1+2列のゆったり配置となっています。

なおこのウエストバーンはユーレイルパスで利用可能ですが、そのまま利用できるのは2等のみで、コンフォートや1等を利用の場合にはプラス料金が必要となります。なお座席予約はレイルジェットなどと同様に特にマストではありませんので、パスのみでそのまま乗り込むことができます。

車内には食堂車というほどの車両は付いていませんが、こうしたドリンクやスナック類の販売コーナーもあってちょっと一息入れることができます。(簡単な軽食などは車内で注文することもできます。)
なお下の画像の車内モニターにも表示されているようにこの列車ではDB(ドイツ鉄道)やOEBB(オーストリア鉄道)の乗車券は利用できません。

ウィーンとミュンヘン間はレイルジェットと同様の約4時間で運行します。なおウィーンの発着駅は、レイルジェットが中央駅なのに対し、ウエストバーンは西駅になりますので、ホテルなどの場所によって利用する列車を選んでもいいかもしれません。

オーストリア内や、オーストリアとドイツの移動の際には、 レイルジェットと合わせてこのウエストバーンもご利用ください。

ヨーロッパの各種列車手配やレイルパスなどのお求めは、専門旅行会社のユーリンクまで

オーストリアの看板列車レイルジェット/ Austrian high speed train Railjet

オーストリアの看板列車と言えば落ち着いた赤いカラーリングがイメージカラーのレイルジェットです。レイルジェットはオーストリア国内の主要ルートはもちろん、周辺国のドイツ、チェコ、ハンガリー、スロバキア、スイス、イタリアにも乗り入れています。

レイルジェットの一番のメインルートはオーストリアのウィーン、リンツ、ザルツブルクなどを東西に結ぶ路線で、 このウィーンとザルツブルク間を最高時速230キロで走行し、2時間20分ほどで結びます。

車内はヨーロッパの他の列車同様、1等は1+2列、 2等は2+2列の 配置となっています。画像は1等になりますが、シートはレザー張りで快適ですし、車内も静かでゆっくり過ごせます。なおレイルジェットには通常の1等2等の他に特等にあたる「ビジネスクラス」の設定もあります。

1等(と特等)については、車内で食事やドリンクなどをオーダーすることも可能です。購入後、座席まで持ってきてくれますので、車窓を楽しみながらの食事も楽しめます。

ザルツブルクまでの2時間少々は、それなりに変化のある車窓風景が続き、 わりとあっという間というイメージです。

レイルジェットは、座席予約もマストではなく、気軽にも利用できますので、ぜひ今年のヨーロッパの旅行にもご利用ください。

なお前もご案内しましたが、ザルツブルクやウィーンなどオーストリアの主要駅には1等の利用者専用のラウンジがあり、ユーレイルパス所持の方でも利用可能です。なかなか快適ですので乗り継ぎの時間などに利用してみて下さい。

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昨年10月よりタリスがユーロスターとブランド統合! Thalys merged into Eurostar!!

2024年に入りました。今年も皆様にはぜひこのブログに目を通して頂ければと思います。
さて、既に昨年10月のことになりましたが、パリやブリュッセルを中心にフランス、ベルギー、オランダ、ドイツを結ぶタリスが、イギリスとフランスなど大陸諸国との間を走るユーロスターとブランド統合され、全体としてユーロスターの名前で運転されるようになりました。

タリスとユーロスターはもともとフランス国鉄SNCFがメインになって運行をスタートさせたことや、パリやブリュッセル、アムステルダムなど走行区間が重なっていることもあって、今までも兄弟列車的なイメージがありましたが、今回はさらにそれが1つの運行会社で同じブランドネームで運行されるということで、一体感がぐっと高まっています。

タリスと言えば深めの赤いイメージカラーが特徴的でしたが、車両的にはカラーリングはそのままにユーロスターのブランドネームバッチリ入って、ネーム変更されたことが伝わってきます。これに合わせてユーロスターのロゴマークも少し変更されています。

なおこの統合により、ブリュッセルやパリでの乗り継ぎの利便性の向上や、料金面でのアドバンテージ拡大などが期待されています。従来、列車の乗り継ぎに関しては、それぞれの運行会社が異なると、遅れなどで乗り継げなかった場合でも特に配慮や補償もされず、チケットの買い直しなどが必要でしたが、この統合によりそうしたサービス面の向上は期待できそうです。

ぜひイギリス、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツでの移動には、さらに拡大され便利になったこのユーロスターのネットワークを利用頂ければと思います。

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12/10より、ナイトジェットの新世代車両がウィーン&ミュンヘン⇔ハンブルク間で運転開始 / Night Jet new geraration

このブログでも以前に取り上げてきた夜行列車ナイトジェットの待望の新型車両が、ついに今月10日のスケジュール改正時からウィーン&ミュンヘン(インスブルック)⇔ハンブルク線で運転を開始します。

photo : www.nightjet.com

モダンな内装デザインからもわかるように、この新型車両は全てが新しく造られたオールブランニューの車両となります。寝台などのカテゴリーは従来型と同様に、いくつかに分かれていて、その一番上のグレードにあたるのがこの画像のコンフォートプラスになります。1~2人用の個室で、余裕のあるベッドスペースにシャワー&トイレルームが付いています。

photo : www.nightjet.com

また同様に1~2人用の通常個室にあたるのがこのコンフォートで、ベッドにプラスして簡易シャワー&トイレの設備が付いています。

photo : www.nightjet.com

そしてこの新型車両で生まれた新たなカテゴリーがこのミニキャビンと名付けられたカプセルタイプの1人用クシェットです。従来のクシェットは4~6人程度の多人数の相部屋がベースで、プライバシーの点でやや難点がありましたが、このミニキャビンならスペース自体は限られるものの女性などでもより安心して利用が可能でしょう。料金とのバランス面でもお勧めです。

photo : www.nightjet.com

もちろんその従来型の4人用のクシェットも健在です。ミニグループや家族旅行にも人気ですし、ソロツーリストでも相部屋なら格安で利用が可能です。

photo : www.nightjet.com

座席車についても従来のトラディショナルなコンパートメントではなく、よりモダンで快適そうなボックス席になっています。料金重視ならこの座席車でしょう。

さらにこの新型車両では車内のWIFIも利用可能となり、各車両に監視カメラも設置されるなど、便利さや安心感も向上しています。今後もこの新型車両の運行路線は増えていくと思いますので、ぜひヨーロッパでのちょっとロマンティックな夜行旅をこのナイトジェットで楽しんでほしいと思います。

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ミュンヘン空港 中央駅からSバーンでらくらく直通アクセス Munich airport easy access by Rail

日本人旅行者にとって、ドイツのゲートウェイ空港と言えばやはりフランクフルトですが、その次くらいの玄関口となっているのがこのミュンヘン空港です。

ミュンヘン空港はフランクフルト空港のようにICEなどの高速列車は乗り入れていませんが、ミュンヘン市内との間には多くの近郊列車(Sバーン)が運行していて、簡単に市内にアクセスすることができます。

空港に乗り入れているSバーンにはルートにより2系統(S1とS8)があり、空港駅と中央駅やマリエンプラッツ、カールスプラッツといった市内中心部との間を40分程度で結んでいます。

ミュンヘン中央駅からは 、ドイツ国内の各地へはもちろん、近隣の国々へも多くの ICEやレイルジェットなど の列車が運行しており、移動もとても便利と言えます。

日本からのルフトハンザや全日空などの直行便も多数運航しているミュンヘン空港。この空港からの移動にもぜひ列車をご利用ください。

なおこうしたドイツ国内の周遊旅行にはICEなどの高速列車も乗り放題のユーレイルジャーマンレイルパスがピッタリですし、1~2区間の利用には、各種割引料金での手配も可能な区間チケットの利用がおすすめです。

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オーストリア、イタリア、ドイツ、スイスなどを結ぶ、人気の夜行列車ナイトジェット / Nightjet -night train around Europe

(ナイトジェットについては当社ユーリンクよりお求め下さい。)

ナイトジェットはオーストリアを中心に、イタリアやドイツ、スイス、フランスなどヨーロッパの各国を運行する夜行列車になります。2016年の運転開始から徐々にネットワークを拡大している人気の列車です。

利用カテゴリーとしては、シングルから最大トリプルとして利用できる個室寝台、3段ベッドが2台向き合った6人定員のクシェット(簡易寝台)、そして通常の座席車があって、旅行スタイルや予算から選ぶことができます。なお個室寝台には簡易シャワーとトイレが付いたデラックスタイプもあります。

上の画像はそのシャワー等の付いたデラックス寝台になります。1人で利用する分にはかなりスペースに余裕があります。なお飲料水などのドリンクやその他スリッパ、耳栓など車内で快適に過ごすためのアメニティも一通りそろっています。

またシャワーとトイレスペースにはタオルやウォッシュ類などもそろっています。ここは洗面スペースとしても利用することとなります。

NJ DINNER

もともと特に夕食などは含まれてはいませんが、車内のメニュー表からアルコール類も含めてオーダーすることが可能です、パスタ類も(思ったより?)なかなかのグッドテイストです。

夜も更けて、寝るタイミングで、それまで座席として使用していた背もたれ部分などを倒してベッドメイキングをしてもらいます。(大体車掌さんに何時頃にセットしてもらうかを伝えておきます) シーツやまくらなどを整えると思った以上の快適な就寝空間となります。走行音は気になる人には気になると思いますが、耳栓やアイマスクなどをしてしばらくたってくると音にも慣れて、気が付くと眠りに落ちていきます。

朝は、 ノックの後、 前の日に車掌さんに頼んでおいた朝食が運ばれてきます。座席車を除いて、朝食はもともと寝台料金に含まれており、いくつかのアイテムから自分の好みで何種類かを選ぶことができます。朝にしてはなかなかのボリュームです。

そうして食事を終え、歯みがきや身支度をしている内に、列車は朝もやの終着駅に到着となります。

NJ mil

このナイトジェットはこの冬(12月)からさらにモダンで快適な新型車両も導入されます。またベルリンとパリやブリュッセルとの運行も開始され、より利用できる区間も増えますので、ぜひ皆さまも今度のヨーロッパ旅行の際にはこのナイトジェットを利用してみてください。

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ドイツ ウルム周辺の高速新線が12月に開業!新型車両ICE3neoも運転開始!!/ New highspeed line in Germany

(ヨーロッパの列車チケットについては当社HPよりお求め下さい)

おとといはカタールのサッカーワールドカップで日本ドイツ戦が行われ、日本が2-1で逆転勝利しました。ボールはやはり圧倒的にドイツが支配している感じでしたが、後半のチャンスを見逃さず、優勝候補のドイツ相手に勝利を収めることができ何よりでした。

ICE MUC

さて以前にもお伝えしましたが、そのドイツの主要路線の1つであるシュトゥットガルト/ミュンヘン間で、来月12月11日の冬スケジュール改定に合わせ、約60キロ弱の高速新線が開業となります。今回開通するのはウルムとその西のヴェンドリンゲン(Wendlingen)との間で、開通後はICEなどにより最高時速250kmでの運行がスタートし、シュトゥットガルトとミュンヘンなどの間の所要時間が15~20分程度短縮されます。

STR Gleis

現在シュトゥットガルトとミュンヘン間はICEで2時間20分程度ですが、これが最速で2時間を切るようになり、また列車自体もかなり増便され、ぐっと便利になります。このルートを走行するミュンヘンとフランクフルトやケルンなどを結ぶICEも同様にスピードアップされますので、ビジネス客はもちろん一般の旅行客にもかなり恩恵が大きいでしょう。

FRA AP

またこのタイミングで、新型高速車両のICE3neoもこの新線区間を含むルートで営業運転が開始されます。ICE3neoはICEのフラッグシップ車両ICE3の改良版(メーカーのジーメンスではVelaroと呼ばれるタイプ)で、画像でもわかるようにパリとの間で使用されているICE3-407や、ユーロスターに採用されたe320(VelaroD)とほぼ同様の見た目になっています。

ice3neoimage: inside.bahn.de

このICE3neoでは、従来のICE3よりも車内のラゲッジスペースや照明などの客席設備が改良されるなど、より快適で便利になっていて、今後はドイツICEの主力車両の1つとして今後2026年までに30編成が導入される予定となっています。

ice3neo2
image: inside.bahn.de

なおこのミュンヘン/シュトゥットガルト間ではさらに2025年開業の予定で、今回の新線区間につながるシュトゥットガルト周辺の新線も建設が進められています。このシュトゥットガルト周辺の新線計画(S21)は新しい中央駅や空港駅の建設も含めた大プロジェクトで、開通すれば西側のフランス方面ともつながる大きなヨーロッパ内の列車ネットワークがさらに強化されることとなります。

s21
image: www.bahnprojekt-stuttgart-ulm.de

今後のクリスマスや年末年始シーズンそして来春などのドイツ旅行ではぜひこうしたICEなどの列車を利用してより便利で快適に列車旅を楽しんで欲しいと思います。

ICE

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ストックホルムとハンブルクを結ぶ夜行列車(SJ ユーロナイト)が今月より運行開始! / SJ Euronight into service from Sep

(ヨーロッパの列車チケットについては当社HPよりお求め下さい)

以前からヨーロッパでは「夜行列車の復権」ということで、パリ/ウィーン間やアムステルダム/チューリッヒ間のナイトジェットなど、夜行列車の運行が徐々に再開されていますが、さらにこの9月からはスウェーデンのストックホルムとドイツのハンブルクを結ぶ夜行列車が運行をスタートしました。

SJ.EN
image: www.sj.se

この新しい夜行列車は、スウェーデン国鉄のSJによる運行でSJユーロナイトとネーミングされていて、このストックホルム/ハンブルク間を、途中デンマークのユトランド半島を経由するルートで結びます。

TIMETABLE
image: www.bahn.com

上がその運行スケジュールとなりますが、ハンブルク発の場合は出発がほぼ夜10時位で、途中マルメやリンショーピンなどスウェーデンの各都市に停車しながらストックホルムにちょうど12時間後の9:55の到着となります。またストックホルムからの場合は出発が17時半過ぎとやや早めですが、これもスウェーデンの各都市などに停車して翌朝6時半頃にハンブルクに到着となります。(なお下の画像はハンブルクの中央駅になりますが、このSJユーロナイトが発着するのはハンブルクのアルトナ駅になります)

HAM

時間に余裕のある方はゆっくり全区間の移動で列車旅を楽しむのにいいと思いますし、またはドイツとスウェーデン南部のマルメやルンドなどとの間の夜の移動にもお勧めできる列車です。なお車内ではちょっとした軽食やドリンクの販売はありますので、ストックホルムからそのまま乗り込んでも特に翌朝までひもじい思いをするということもないでしょう。

STO central

なお客室(客席)は、料金や利用人数に合わせて、シングル~3人用またはシングル~2人用の個室寝台、4人または6人用で相部屋利用も可能なクシェット(簡易寝台)、 通常の2等座席(オープンサロンまたは5人までのコンパートメント)が設定されています。なお個室寝台利用の場合は自動的に朝食のサービスがついてきます。

MALMO
image: www.sj.se

なおこのSJユーロナイトの他に、ベルリン/ストックホルム間でも以前よりSnälltåget社による夜行列車が運行されています。ヨーロッパではコロナによる行動制限はほぼ撤廃されていますし、日本でも帰国時のPCR検査もようやく今月中に不要となることになりました。ぜひこれからの秋冬のヨーロッパ旅行ではこうした夜行列車などに乗車してゆったりとした列車旅を楽しんで欲しいと思います。

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ウィーンとミュンヘン間で4月より新規鉄道会社のウエストバーンが運行開始中/ Westbahn Austria-Germany

(ヨーロッパの列車チケットについては当社HPよりお求め下さい)

ヨーロッパ内ではもうコロナは通常のカゼ扱いとなってほぼ今までの日常が戻ってきていますが、そんな中、オーストリアの新規鉄道会社のウエストバーン(Westbahn)が4月より国境を越えて、ウィーンとドイツのミュンヘンとの間での運転をスタートしています。

westbahn

ウエストバーンは、EU内での列車運行の自由化に伴い、新規鉄道会社として2012年からオーストリアのウィーンとザルツブルク間で運行を開始しました。(ウエストバーンという名前は、オーストリア内の高速新線の名称から来ています) そしてコロナ禍で予定よりはやや遅れたものの、この4月からドイツのミュンヘンへの乗り入れを開始したのです。

MUC

ウエストバーンは今のところこのウィーン/ミュンヘン間を、1日片道あたり6便ずつ、大体2時間おきに運行しています。また所要時間も4時間少々で、便利さの点では、ライバルにあたるOBB(オーストリア連邦鉄道)のレイルジェットと遜色ないと言えるでしょう。なおウィーンの発着駅が西駅になりますので、この点ではレイルジェット(中央駅発着)と差別化が図れているかもしれません。

westbahn

車両はレイルジェットとはやや対照的な電車タイプの2階建ての新型車両(シュタッドラー製)が使用され、最高運転時速は200キロに達します。車内も比較的とカジュアルな雰囲気で居心地も上々な感じです。また座席クラスは2等と1等の他、ややゆったりとした中間クラスの2等コンフォートが設定されている点も特徴的です。

SZG

なおウエストバーンはこのタイプの新規参入の鉄道会社にしては珍しくユーレイルパスでも利用が可能で、座席予約もマストではないので、ユーレイルユーザーでも気にせず利用することができます。
今後のオーストリアのウィーンやザルツブルクとドイツミュンヘンの移動などには、従来からのレイルジェットと合わせて、このウエストバーンも利用してみて下さい。

VIE WEST

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「ユーロスター」と「タリス」が合併へ! / Eurostar & Thalys to be merged

(ヨーロッパの列車チケットについては当社HPよりお求め下さい)

ヨーロッパ内を走る国際高速列車として有名なユーロスターとタリスですが、以前よりこの両者の間で進められてきた合併計画が、先月末に欧州委員会で承認され、いよいよ統合に進んでいくことが確定となりました。

ERS

この合併計画はコロナ前の2019年に「グリーンスピードプロジェクト」としてスタートしましたが、この直後にコロナ流行の影響を受け、旅客急減やユーロスターの資金難などにより計画も一時休止の状態となっていました。これが昨年後半頃にようやくコロナの状況がやや落ち着き、旅客数もそれなりに戻って再度前進し、今回の欧州委員会の承認に至ったわけです。

Thalys

ユーロスターは現在イギリス、フランス、ベルギー、オランダで、タリスはフランス、ベルギー、オランダ、ドイツで運行しており、ネットワーク自体もかなり共通しています。またどちらも元々フランス国鉄SNCFが中心になって運行されており、株式の過半も所有していますので、なるべくしてなるといった印象もあります。

tha bru

なお統合のスケジュールはまだ確定ではないようですが、合併後はユーロスター社としてブリュッセルに本部がおかれる予定で、そして2024年頃には現在のタリスの名称も変更される見通しとなっています。今後、実際に統合が進めば、5カ国を運行する高速列車としてネットワークが拡大し、チケットや情報の共通化や乗り継ぎの利便性向上なども進められ、利用者側にとっても今まで以上に便利になるでしょう。

bru midi

ヨーロッパ内では列車運行の自由化(オープンアクセス化)が進められ、他国の鉄道会社が別の国の路線の運行に参入することが一般的になりつつあります。ユーロスターの運行するロンドン/パリ間でも、スペイン国鉄(RENFE)のAVEが参入を計画しており、またドイツ鉄道(DB)も機会をうかがっています。もちろんLCCを含む航空会社との競合も含め、今後こうした競争によりヨーロッパの高速列車ネットワークがさらに発展していくことに期待したいと思います。

ERS PAR

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