今週から4月に入りましたが、今回は前回までのドイツからちょっと南下して、スイスの北端にあるスイスの主要都市のバーゼルにです。このバーゼルはスイスのビジネスの中心地の1つですが、同時に列車利用上の要衝でもあります。
このバーゼルの中央駅にあたるのがバーゼルSBB駅です。この駅はチューリッヒやジュネーブなどスイス各地との間の列車はもちろん、ドイツ方面とのICE、フランス方面とのTGVも多く発着し、まさに国際的な鉄道のジャンクション駅と言えます。乗換などでも利用する機会が多く、鉄道駅としての重要さから言うとスイス内ではチューリッヒ中央駅より上かもしれません。(なお「SBB」は国鉄にあたるスイス連邦鉄道の略称になります)
国内に関して言えば、バーゼルからはチューリッヒ、ルツェルン、ベルン、ローザンヌ、ジュネーブ、ザンクトガレン、インターラーケン、ブリーグなどまさにほぼスイス全方面との間の列車が発着しています。高速列車のICやICN、また多くのローカル列車などが頻繁に運行しています。
またドイツとはフランクフルトやケルンさらにはベルリンとの間など数多くのICEが発着しています。バーゼルとドイツ各都市間は距離は結構長いものの平坦なため運行スピードも速く、意外に便利にアクセスができます。フランクフルトの空港駅との間のICEも多いなど、運行体系上はドイツと一体化していると言っていいでしょう。なおSBB駅から1駅北の国境を越えた場所にバーゼルのドイツ駅とも言えるバーセルBAD駅があります。ここにもICEは止まりますので利用する場合にはSBB駅とこのBAD駅は間違えないように気をつけてください。
フランスのパリとの間には大体2時間に1本程度の間隔でTGVが運行しています。このスイスとフランス間のTGVはTGVリリアと名づけられていて、ハイクオリティなサービスも売りで、フランス内高速線を疾走してパリとの間をおよそ3時間で結びます。
またフランスとの間ではストラスブールやミュールーズ方面のローカル列車も運行しています。TGVは普通にSBB駅のホームに発着しますが、これらのローカル列車はSBB駅と隣接したバーゼルSNCF駅での発着となっています。SBB駅とこのSNCF駅との間は、ジュネーブのTGVホームと同様に出入国審査ができる通路を通って行き来します。実質的には同じ駅ですが、乗る場所は少々離れていますのでちょっと注意です。なおSNCF駅は現在リニューアル工事が進められていて、今後はSBB駅との一体化が進められる予定です。
またこのバーゼルにはさらにはイタリアのミラノとの間のECも乗り入れています。このルートは2016年末から新しくできたゴッタルドトンネルを通るようになってさらにぐっと便利になりました。また湖や山越えの車窓風景も楽しめます。
スイス国内はもちろん周辺各国との間の国際的なハブ駅として乗換にも便利なのがこのバーゼルSBB駅です。駅内には多くのショップやレストランなどもありますので、ぜひこのバーゼルを経由してヨーロッパ各地の鉄道旅行を楽しんで欲しいと思います。
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