先週はスイスのバーゼルについてお書きしましたが、そろそろ今年もスイスのシーズンが近づいてきましたので、今回から何回か今年のスイスの鉄道や商品情報をご案内するようにいたします。まず最初はスイスの夏の列車旅行の代名詞とも言えるスイス氷河特急(氷河急行/Glacier Express)です。
image:glacierexpress.ch
この氷河特急は、名峰マッターホルンのふもとのツェルマットと高級リゾートとして有名なサンモリッツの間を、ゆっくり8時間を車窓風景などを楽しむための観光列車で、これから夏にかけては列車によって満席になるほどの人気列車です。
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今シーズンはこの氷河特急は5/10からサマースケジュールに入り、本格的な運行がスタートとなりますが、今年の1つ目のトピックは、便数が片道あたり4便になることです。ツェルマットとサンモリッツ間をフルに運行するのは1日2便なのですが、その他に新しくツェルマット⇔クール間と、サンモリッツ⇔ブリーグ間で1便ずつが運行となります。全区間を乗る方ももちろん多いのですが、部分的に乗車する方もかなりいらっしゃいますので、これで利用区間によってある程度住み分けができて、より利用しやすくなるように思います。スケジュールは当社HPより下に貼付しましたのでご参照下さい。
また今シーズンの氷河特急のもう1つのトピックは、利用日によって座席予約料金が2段階になることです。今までもウィンターシーズンとサマーシーズンでは料金が分かれていましたが、今年はさらにそのサマーシーズン(5/10~10/14)の中でもトップシーズンにあたる6/16~9/16乗車分については座席予約料が高めになります。乗車の際には利用時期にも気を留めた方がいいかもしれません。ただこれで利用者が真夏の時期に集中し過ぎるのを和らげて、座席が取りやすくなる効果はあるように思います。
なお料金という点では、昨年からこの氷河特急は、スイストラベルパスと同様に、セレクトパスなどのスイスで有効なユーレイルパスでも乗車券分が全てカバーされるようになり、座席予約料の追加のみで利用できるようになっています。特にスイスを含む2か国のユーレイルパスは、スイスのみの利用であってもスイストラベルパスよりも料金的に有利になることが多い(特に1等)ですので、氷河特急を含むスイス鉄道旅行をより安くということでしたら、ユーレイルパスでの利用もぜひお勧めです。
なお車内は1等、2等とも、周囲の車窓風景が楽しめるようにルーフまでが窓となったパノラマ車両となっており、1等は通路を挟んで1+2の3列席、2等は2+2の4列席となっています。またこの列車の名物とも言えるのが車内でのコースランチです。単なるランチボックスなどではなく、前菜からメインそしてデザートのコースメニューとなっていて、これがお昼時になるとそれぞれの座席へサーブされます。さらにワインや食後のドリンクなどをプラスすれば、車窓を楽しみながらのゆったりしたランチタイムが過ごせます。
こうした魅力満点の氷河特急ですが、お席は全て予約制で、予約は乗車日の3か月前頃にオープンとなります。夏の時期はもちろん早めの予約がお勧めですが、便や予約のタイミングによっては寸前でもお取りできることもあります。当社ではギリギリまでお受けしていますので、ご希望ありましたらどうぞご連絡ください。ぜひ今シーズンもこの氷河特急でスイスの列車旅を満喫して欲しいと思います。
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