そろそろ観光シーズンの近づいてきたスイスですが、そのスイスの代表的なパノラマ列車と言えばやはりこの氷河特急(氷河急行/Glacier Express)でしょう。この氷河特急は、マッターホルンの麓の山岳リゾートで有名なツェルマットと、ちょっとセレブな高級リゾートで知られるサンモリッツの間を、ゆっくり8時間ほどかけて風景などを楽しむための列車で、これからの夏の時期は予約が取りにくくなるくらいの人気となります。
photo:MGB
この氷河特急ですが、今年は5/5から夏の運行体制に入り、片道あたり1日2便の運行となります。そして6/13からは10月まで1日それぞれ3便が運行されます。この3便はそれぞれサンモリッツとツェルマットを朝8時頃、9時頃、10時頃と1時間おきに出発し、8時間ほど後の夕方16時頃、17時頃、18時頃の到着となっています。数年前までは、便によって所要時間がまちまちだったり、途中で連結や分割するなど複雑な運行スケジュールでしたが、去年からこうしたシンプルでわかりやすいスケジュールに変わっています。また同時に以前のダボス発着便は特に直通がなくなり、途中のフィリズールで乗り換えが必要となっています。
またこの氷河特急はいずれも画像のようなルーフまでがガラスとなったパノラマ車両となっていて、切り立った山々の景色もよく見えるようになっています。1等席と2等席があり、1等は通路を挟んで1列+2列の3列席、2等は2+2列の4列席となっていていずれもボックス席(4人か2人)となっています。
また、1等も2等も全て予約制となっていて、予約は乗車日の3か月前からオープンとなりますが、6~8月は人気が高く、日にちや便によっては席が取りづらくなる場合もありますのでやはり予約は早めがお勧めです。ただ乗車日が近づくとキャンセル等で逆に席が取れる場合もありますので、一概に早ければいいというものでもないようです。
またこの列車でぜひ楽しみたいのが、人気の車内でのコースランチです。それぞれの座席へのサーブされるのですが、単なる駅弁とかそういう雰囲気ではなく、基本的に前菜からメインそしてデザートのコースメニューとなっています。これにさらにワインやコーヒーをプラスすれば、美しい車窓風景を楽しみながら、本当に優雅なランチタイムが過ごせるでしょう。
なおこの氷河特急は、スイストラベルパス/トラベルパスフレックスはもちろんご利用になれますが、グローバルパスやセレクトパス、ジャーマン/スイスパスなどのユーレイル関連のパスの場合、ルート西側のディセンティス/ツェルマットをカバーしていません。(割引はあり) ですので他の国と合わせてユーレイルのパスを使う場合にはちょっと注意が必要です。
スイス列車旅の「鉄板」と言えるこの氷河特急に乗って、ぜひ1日ゆっくりスイスアルプスの車窓を楽しんで欲しいと思います。スケジュールなどの詳細は当社のページをご覧ください。
ヨーロッパの各種列車手配やレイルパスなどのお求めは、専門旅行会社のユーリンクまで