イギリス 日立製の新型高速車両 クラス800 / UK class800 by Hitachi

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6月も下旬に入り、日本でもヨーロッパ各国でも経済活動が徐々に再開してきていますが、今回はイギリスの高速車両です。イギリスは、他のヨーロッパ大陸の国々と比べて高速列車の発達が遅れてきましたが、そんなイギリス内で2017年より導入が開始となったのがこのクラス800です。

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クラス800は日本の日立製作所によって開発された新型車両(製造はイギリス内)で、初めにロンドンとバースやブリストルなどとの間の西方面の路線(グレートウエスタン社)で運行をスタートし、さらに昨年からは「AZUMA」のネーミングで、主要幹線の東海岸線(ロンドン/エジンバラなど)でも運転を開始しています。

UK AZUMA

最高時速は、イギリスの線路事情に合わせて200キロ程度と控えめですが、以前のIC225などと比べると快適性や経済性などはぐっとアップしています。こうした日本ベースの車両が採用されるのは日本人としてはうれしい限りで、今後さらに他の幹線区間でも導入が進む予定となっています。

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なおロンドンとマンチェスターやグラスゴーなどを結ぶ西海岸線では、ヴァージントレインズ以来のペンドリーノ車両(クラス390)が運行されており、当面イギリス内の高速列車はこのクラス800とペンドリーノが担っていくこととなります。また今後ロンドンとバーミンガムなどを結ぶ高速新線(HS2)が開業すればさらに最高時速300キロクラスの高速車両も導入されるでしょう。

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こうした新車両の導入でイギリスでの列車利用がさらに便利で快適になっていますので、ぜひこれからもイギリス内の移動には列車をご利用下さい。

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イタリア フレッチャアルジェント用のペンドリーノ車両 ETR600 / Italian pendolino ETR600

(ヨーロッパの列車チケットについては当社HPよりお求め下さい)

今回はまたイタリアに戻って、トレンイタリアのフレッチャアルジェントで使われている高速車両のETR600です。フレッチャアルジェントはフレッチャロッサとも並ぶトレンイタリアの高速列車で、その名前(イタリア語で銀の矢の意味)のようにシルバーを基調としたカラーリングが印象的と言えます。

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このETR600は2008年に営業運転をスタートした車両で、最高時速自体は250キロに抑えられていますが、その特徴は前回のX2000同様に、車体傾斜機能(チルト機能/振り子式)が付いている点です。ですので高速新線以外のカーブの多い従来路線でも車体を傾けて速く走ることが可能となっています。

ETR600

イタリア内では主にローマやフィレンツェとベネチアを結ぶルートの他、リミニやバーリ、ボルツァーノなど高速新線の開通していない区間などをメインに走行しています。

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高速新線上のナポリ/ローマ/フィレンツ/ミラノなどの移動についてはやはり看板列車のフレッチャロッサを利用することが多いですが、それ以外の区間ではこのETR600(フレッチャアルジェント)を利用するケースが多くなります。

ETR600 side

イタリア旅行に行けるようになるのは秋以降になるかと思いますが、その際にはぜひご利用ください。

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スウェーデンの高速車両X2000/ Swedish high speed X2000

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6月に入って少しずつ夏っぽい気候になってきましたが、今回取り上げるのは北欧スウェーデンの高速列車X2000です。

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このX2000はスウェーデン国内のストックホルムとヨーテボリやマルメなどの主要路線を運行する他、お隣のデンマークのコペンハーゲンや、季節によってはノルウェーのオスロにも乗り入れ、北欧を代表する高速列車と言えます。一時SJ2000(SJ=スウェーデン国鉄)と呼ばれていた時期もありましたが、現在はSJ3000(比較的短距離向け)などと合わせて、SJSnabbtåg(SJ高速列車)として運行されています。

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このX2000の場合は、ICEやFロッサのようにもともと高速新線上を走る前提ではなく、通常路線を走行する用に作られており、営業運転上の最高時速は200キロ(最大210キロ)に抑えられている一方、車両には車体傾斜(チルト)機能が付いていて、カーブなどでもより早く走ることができるようになっています。これで例えばストックホルムとコペンハーゲン間の場合はおよそ5時間で結ばれています。
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またクラスは1等と2等に分かれていて、1等にはドリンクのサービス(平日は時間帯によって朝食サービスあり)が付いています。車内はウッドも使われてちょっとナチュラルの雰囲気で、なかなか居心地が良く、快適なイメージです。なおこのX2000のデビューは1990年で、それなりに年月も経ってきていますが、車内外の改装やリニューアルも進められ、実際に乗車すると他国の最新の車両と比べても特に遜色は感じられません。

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スウェーデンも含め、ヨーロッパでも徐々にロックダウンの解除が進み、通常生活への回帰が進められています。今後の北欧への旅行の際にはぜひこのX2000をご利用ください。

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ドイツの最新のICE車両 ICE4 / newest and clever ICE

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ドイツを含め、ようやくヨーロッパ各国でも以前のロックダウン状態から徐々に経済の再開が進められていますが、そんなドイツで2017年から導入された新型のICE車両がこのICE4です。

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ICE4は、2017年12月にハンブルク⇔ミュンヘン間で運用が開始され、その後ベルリンも含め徐々に運行列車を拡大し、昨年末からは国際区間でも使用されるようになるなど、今やICE3と並ぶICEの主力車種の1つとなっています。

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このICE4は、現在のICEのフラッグシップ車両のICE3の進化版というわけではなく、むしろ効率性や環境性能などを重視した車両で、最高時速は250kmに抑えて、ドイツ内で高速線から準幹線までマルチに使用できるように造られています。また客席数が多く、一度に多くのお客さんを運べるのも特徴です

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エクステリアは今までのICE車両と比べると直線的なスタイリングが特徴的で、ヘッドライトのあたりは好き嫌いが分かれそうなデザインですが、新鮮なイメージは伝わってきます。車内のインテリアに関しては、重厚感のあった従来のICE3などと比べると、比較的シンプルでライトな雰囲気になっています。

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このICE4は、当面少々年季が入ってきたICE1車両の置き換えに使われ、さらにその後は現在はICとして運転している列車のICE化にも使われていく予定となっています。将来的にドイツの高速列車ネットワークでは、主要高速線ルートはICE3が、それ以外はICE4が、それぞれメインで使用されていくことになるようです。

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今後ドイツ内の列車移動ではさらにこのICE4を利用する機会が多くなるでしょう。

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