新ゴッタルドトンネル(ゴッタルドベーストンネル)12月から本格開業/ Gottard base tunnel

29 10月

スイスアルプスを南北に貫く世界最長のトンネルとして6月に開通した新しいゴッタルドトンネル(ゴッタルドベーストンネル)が、いよいよウィンタースケジュールの12/11より本格開業となり、通常の営業運行がスタートとなります。
sbb-g2 image:sbb.ch

このトンネルは1990年代より17年かけて建設され、ようやく今年開通を迎えました。全長は57kmで、日本人としてはやや複雑ですが、今まで最長だった青函トンネルを抜いて世界一の長さのトンネルとなりました。このトンネルはもともとスイス国内だけでなく、ドイツなど北部とイタリアなど南部とを結ぶヨーロッパ南北間の交通ルート上にあり、このトンネルの建設と開業は、スイスのみならずヨーロッパにとっての一大プロジェクトと言ってもいいでしょう。 

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このトンネルの12月からの本格開業により、現在ミラノ/チューリッヒの間を4時間くらいかけて走っているECは、30分以上スピードアップされこの区間を3時間半未満で結ぶようになります。(ちなみにこのトンネルは最高で時速250kmでの運行に対応可能となっています。) また運行本数も増やされ、時間帯によって1~2時間おきの運行となり、イタリアとスイスがぐっと近くなります。同時に、チューリッヒやルツェルンなどスイス北部とルガノやベリンツォーナなど南部を結ぶIC(ICN)も、同様にスピードアップされ、スイス内の南北間の移動も一気に便利になります。

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その反面、現在のゴッタルド峠越えの旧線ルートはかなり本格的な山岳風景が楽しめる区間で、今後そのパノラマが楽しめなくなるのは旅行者としては少々寂しくは思います。ただその分便利になるので致し方ない面はあるでしょう。またこの旧線の方も特に廃止されるわけではなく、ローカル列車の運行は今後も続きますので、車窓風景を楽しみたい場合はあえてこのルートを通ることもできます。

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いずれにしてもこの新トンネルの本格開業でスイスの南北間とスイス/イタリア間がぐっと近づきます。12月からのヨーロッパ旅行はイタリアとスイスを合わせて周遊してみてはいかがでしょうか?

MILANO

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新夜行列車 NightJet(ナイトジェット)12月から運行開始/ New night train ‘NightJet’

22 10月

10月も下旬で徐々に冬も近づいてきましたが、12/11からのウィンタースケジュール時期より、オーストリアを中心にドイツ、スイス、イタリアの主要都市間を結ぶ夜行列車が、新たに「NIGHTJET(ナイトジェット)」の名前で運行スタートとなります。

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image : OBB blog

このナイトジェットはオーストリア国鉄(OBB)が運行を担当し、運行区間はオーストリア内のウィーン/ブレゲンツ、フェルドキルヒ/フィラッハ、グラーツ/フェルドキルヒと、国際区間のウィーン/チューリッヒ、チューリッヒ/グラーツ、チューリッヒ/ベルリン/ハンブルク、ウィーン/ハンブルク、ウィーン/デュッセルドルフ、インスブルック/ミュンヘン/ハンブルク、インスブルック/ミュンヘン/デュッセルドルフ、ウィーン/フィレンツェ/ローマ、ウィーン/ミラノ、ウィーン/ベネチア、ミュンヘン/ローマ、ミュンヘン/ミラノ、ミュンヘン/ベネチアの各路線になります(その他季節運行の路線もあります)。

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image : OBB blog

それぞれ現時点でも夜行列車が運転されている区間で、これらが12月から新しくナイトジェットという統一のブランドで運行されることとなるわけです。チューリッヒ/ハンブルクやミュンヘン/ベネチアなど現在シティナイトラインとして運行されている区間も6路線含まれています。シティナイトラインの撤退表明以来ヨーロッパの夜行列車がどのようになるのか、注目されていましたが、その路線の多くはこのナイトジェットに引き継がれることになり、夜行列車ファンにとっては一安心といえるでしょう。

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image : OBB blog

なおこのナイトジェットは、区間にもよりますが、現在のシティナイトラインなどと同様、利用タイプ(クラス)には、シャワー付きのデラックス寝台(1人/2人/3人用)、通常寝台(1人/2人/3人用)、クシェット(簡易寝台-4人/6人用)と座席車が用意され、人数や予算、旅行コンセプトなどに応じて幅広く選択が可能です。また、ベッドや車内インテリアもより快適にリニューアルされることとなっています。

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ヨーロッパ内でも夜行列車はここ最近、運行路線や本数がどんどん減ってきていましたが、このナイトジェットの登場で少なくともここしばらくはメジャーな移動手段として残っていきそうです。今後数年内にはさらに新型車両も投入される予定となっていますので、これからのヨーロッパ旅行にこうした夜行列車をぜひ利用してみてください。

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ブリットレイルパス 11月利用分より20%割引キャンペーンスタート / Britrailpass Offpeak campaign

15 10月

先週に引き続き今回もイギリス情報ですが、今シーズンも来月11月利用分より恒例のブリットレイル関連パスの冬のキャンペーンがスタートとなります。

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このブリットレイルのキャンペーンは、来月11月1日から翌年の2月末までの利用分を対象に、通常の大人料金が20%オフでお求めになれるというものになります。ブリットレイル関連のパスは利用できるエリア等に応じていくつかのパスに分かれていて、その中でこのキャンペーンの対象となるのは、従来からの、ブリットレイルパス/フレキシーパス、ブリットイングランドパス/フレキシーパス、ブリットサウスウェストパス/フレキシーパスと、さらに今年は北部のスコットランドのみで利用できるブリットスピリットオブスコットランドパスも加わっています。なおそれぞれのパスのカバー範囲は下のマップのようになります。

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料金的にはこのキャンペーンを利用すると、例えばブリットイングランドパスの場合、2等3日連続タイプで通常料金¥17400のところが¥13900とかなりお手頃な料金になります。また長く英国周遊などをする場合でブリットレイルパスの1等1か月は通常¥121200ですが、キャンペーンを使えば¥97000と2万以上安くなります。なおこのキャンペーンは25歳までのユース料金や60歳以上のシニア料金、また3人以上で同行利用のセーバー料金など、すでに割引になっている料金には適用となりませんのでお間違えの無いようにと思います。ちなみに、シニア料金よりはこのキャンペーン料金の方が割安となり、セーバーやユース料金とは同額になります。

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イギリスの列車はフランスやイタリアなどと違って、人気のヴァージントレインのペンドリーノなど長距離を結ぶ高速列車でも原則的に座席予約なしで、パスのみでそのまま乗れますので、こうしたレイルパスがとても利用しやすい国と言えます。もちろん多くのこうした長距離列車は座席予約も可能で、ブリットレイルパス所持の場合現地での座席予約は通常無料となります。またロンドンエリアもカバーするパスは空港アクセス特急のヒースローエキスプレスも利用が可能です。なお1等の場合、列車によっては食事等のサービスもありますしもちろんゆったりしてますので、料金的に少々高くても1等を選ぶメリットはあると思います。

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なおイギリスの区間チケットにはアドバンス料金やオフピーク料金といった割引料金があって、早めに決めて買っておくとかなり安くなる場合もあるのですが、直前や当日にチケットを買おうとするとやたらと高いノーマル料金(エニタイム料金)になってしまうことも多々あります。ですのでイギリス内で列車を使って自由に旅行したいという場合には、料金的な点や使い勝手なども総合的に考えて、これらのブリットレイル関連のパスはとても便利だと思います。

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通貨のポンドもかなり下がって、イギリス旅行は今が旬かもしれません。ぜひこれからのクリスマスシーズンや年末年始の旅行にこのキャンペーンを使ってお得にイギリスを周遊してください!

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ロンドン地下鉄 週末24時間運転拡大中! Night Tube in London

8 10月

ロンドンの街中を移動するに一番便利な乗り物と言えば、やはりUndergoundやTubeの呼び名でも知られるロンドン地下鉄で間違いないかと思いますが、そのロンドン地下鉄では今年の夏から一部の路線で、金曜と土曜の夜の終日運転が開始され、さらにこの週末からその路線が拡大されました。

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この週末24時間運転はNIGHT TUBEと名付けられていますが、これはまず8月に、セントラルラインとビクトリアラインでスタートしました。セントラルラインは中心部のオックスフォードサーカスやトッテナムコートロードを通ってロンドン市内を主に東西に結び、ビクトリアラインは同様にオックスフォードサーカスやその名の通りビクトリアを通って市内を南北に結んでいます。それに今週末からさらにジュビリーラインが加わったのです。

night-tube image: Transport for London

そのマップが上のようになりますが、セントラルラインは赤、ビクトリアラインは水色、そしてジュビリーラインはグレーで書かれています。ジュビリーラインは従来の中心部とさらにカナリーワーフなど再開発されたドックランド地区も通る人気路線です。今回の路線拡大で、ロンドン市内でその恩恵を受けられるエリアがかなり増えたわけです。もちろんこのNIGHT TUBEは、ロンドンで「夜遊び」をエンジョイした場合に便利ですが、そんな遅い時間には出歩かないという人でも、深夜着や早朝発のフライトやまたは列車などを利用する場合等で大きなメリットがあります。

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なおこの夜間の運行については基本的にどの路線も10分おきでの運行となります。(一部の区間は20分おき) また料金は特に夜間だからといって日本のタクシーのように、特別の高い料金となるわけではなく、通常の昼間の料金と同じになります。また日にちの区切りは朝の4:29までは前日扱いで、4:30からはまた次の日のある使いとなります。ですのでワンデイのトラベルカードを週末(金と土の夜)に使った場合は翌朝の4:29までは利用できるわけです。オイスターカードなどの料金カウントも同様のルールとなります。

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今後さらに11月からはノーザンラインでも開始が予定され、ヒースロー空港にもつながっているピカデリーラインもこの秋中のスタートが計画されています。今後ロンドン内の移動はさらに便利になっていきそうです。現在のポンド安も相まってロンドンはこの秋冬の旅行に一番のおすすめです。なおこのNIGHT TUBEの詳細はこのロンドン交通局のHPからもご確認下さい。

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ユーレイル関連パス 20%オフキャンペーン スタート / Eurailpasses 20%off campaign

1 10月

今日から10月に入りましたが、9月末までのエキストラデイキャンペーンに代わって、今月からユーレイル関連パスの20%割引キャンペーンが新たにスタートしました。

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このキャンペーンは、ユーレイルグローバルパス、セレクトパス(2/3/4か国)、多くの1か国パスといった全てのユーレイルの関連パスを対象に、今月から再来月の12月末までの購入分について、通常料金から20%オフのキャンペーン料金でお求めになれるというものです。昨年もグローバルパスとセレクトパスはこうした同様のキャンペーンがありましたが、イタリアやオーストリア、スペインといった1か国パスを含め、全てのユーレイルのパスが一律で割引となる点は、なかなか画期的と言えます。またそれぞれセーバー料金やユース料金といった割引料金についても対象となり、さらに安くなりますので、かなりのお買い得感があると思います。

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例えばグローバルパスの1等連続15日の場合ですと、今月の通常料金は¥71700ですが、キャンペーン利用の場合は¥57400と一気に安くなります。下がそのグローバルパスの場合の料金の比較になりますので、見てみてください。

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去年のキャンペーンでは利用期間が年末までといった制限がありましたが、今回のキャンペーンにはそうした期間の制限もなく、通常通り発券日から11か月が有効期間となって使いやすくなっています。ただ1点、こうしたキャンペーン料金のため、購入後は変更やキャンセル、払戻しなどはできません。確実に旅行をすることが決まってからお求めになった方がいいでしょう。また、有効期間が11か月ありますので、購入後行けなくなってしまっても、来年までの旅行には利用することができます。

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これからのシーズン、夏に比べるとどうしてもヨーロッパを周遊する方が少なくなりますが、秋冬のヨーロッパもクリスマスのイルミネーションなどさまざまな魅力があります。そろそろ治安も全般的に落ち着いたきたようですので、夏にヨーロッパをあきらめた方もこのキャンペーンを利用して、ぜひこれからのしっとりした秋冬のヨーロッパ周遊を楽しんで下さい!

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