新ゴッタルドトンネル(ゴッタルドベーストンネル)12月から本格開業/ Gottard base tunnel

スイスアルプスを南北に貫く世界最長のトンネルとして6月に開通した新しいゴッタルドトンネル(ゴッタルドベーストンネル)が、いよいよウィンタースケジュールの12/11より本格開業となり、通常の営業運行がスタートとなります。
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このトンネルは1990年代より17年かけて建設され、ようやく今年開通を迎えました。全長は57kmで、日本人としてはやや複雑ですが、今まで最長だった青函トンネルを抜いて世界一の長さのトンネルとなりました。このトンネルはもともとスイス国内だけでなく、ドイツなど北部とイタリアなど南部とを結ぶヨーロッパ南北間の交通ルート上にあり、このトンネルの建設と開業は、スイスのみならずヨーロッパにとっての一大プロジェクトと言ってもいいでしょう。 

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このトンネルの12月からの本格開業により、現在ミラノ/チューリッヒの間を4時間くらいかけて走っているECは、30分以上スピードアップされこの区間を3時間半未満で結ぶようになります。(ちなみにこのトンネルは最高で時速250kmでの運行に対応可能となっています。) また運行本数も増やされ、時間帯によって1~2時間おきの運行となり、イタリアとスイスがぐっと近くなります。同時に、チューリッヒやルツェルンなどスイス北部とルガノやベリンツォーナなど南部を結ぶIC(ICN)も、同様にスピードアップされ、スイス内の南北間の移動も一気に便利になります。

ETR610

その反面、現在のゴッタルド峠越えの旧線ルートはかなり本格的な山岳風景が楽しめる区間で、今後そのパノラマが楽しめなくなるのは旅行者としては少々寂しくは思います。ただその分便利になるので致し方ない面はあるでしょう。またこの旧線の方も特に廃止されるわけではなく、ローカル列車の運行は今後も続きますので、車窓風景を楽しみたい場合はあえてこのルートを通ることもできます。

ICN

いずれにしてもこの新トンネルの本格開業でスイスの南北間とスイス/イタリア間がぐっと近づきます。12月からのヨーロッパ旅行はイタリアとスイスを合わせて周遊してみてはいかがでしょうか?

MILANO

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