寝台車のシングル/ダブル/3人部屋は、実は同じ部屋!/ Single, Double, T3 sleeper

さて今回はヨーロッパの寝台車についてです。
ヨーロッパでも夜行列車は近年徐々に本数も減ってきていますがそれでもドイツやオーストリアなどの中欧諸国を中心にまだまだ主要な移動手段として運行されています。

EN wien

その夜行列車ですが、多くの列車の場合、利用設備のタイプとしては寝台車(sleeper)、簡易寝台車(Couchet)、そして座席車(通常2等座席)が連結されています。座席車はその通り昼間と同様のシート車両、簡易寝台はその通りベッドのみの簡素な寝台で、通常3段ベッド×2の最大6人利用のドミトリータイプとなっています。ちゃんとした個室タイプなのが寝台車ですが、この寝台車は多くの場合、シングル/ダブル(2人部屋)/3人部屋の3タイプから選びことができます。もちろん料金的にはシングルが一番高く、ダブル、3人部屋の順で安くなっていきます。(下はシングル利用の場合の寝台です)

CNL CPH

普通にこう聞くと寝台列車にはホテルのようにもともと1人用、2人用の部屋などの各タイプが用意されているように思うでしょうが、実はこのシングル/2人部屋/3人部屋は同じ部屋なのです。つまり同じ部屋に3段分のベッドが装備されていて、それを1段だけ使うとシングル、2段で使うと2人部屋、3段出すと3人部屋になるのです。

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例えば上の画像は2人部屋としてセットされた寝台になります。少々わかりにくいかもしれませんがこの場合は、昼間は座席となる下段と、天井に近い上段の2段分を出して利用しています。その間には壁に中段が格納されていて、3人部屋の場合にはこの3段すべてを出して使うこととなるのです。なお夜行列車では2人部屋を通常ダブルと呼びますが、室内は2段ベッドとなりますので、もちろん通常のホテルのようにダブルベッドになることはありません。3人部屋利用の場合は3段ベッドとなりますので、個人的にはやや窮屈に感じる場合はあると思います。

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なおシティナイトラインなど一部の列車については、通常の寝台車(洗面台のみあり)の他に、シャワーやトイレの付いたデラックスタイプも連結されています。これも同様にベッドが3段ついていますので、最大3人部屋までで使うこととなります。
またノルウェーやフィンランド、スペインの車両ではベッドが2段のタイプもあり、この場合はシングル/ダブルとして利用されます。(2段ベッド×2の4人部屋もスペインなどにはあります。)

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ヨーロッパの夜行列車は運行区間は減ってはきましたが、夜汽車の雰囲気もあって、旅行中に一度は利用してみると楽しいと思います。その場合には人数などに応じてベストなタイプの寝台を利用してください。

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