12月より速達便のレイルジェットが「レイルジェットエキスプレス」に!/ New Railjet Xpress

お伝えしてきましたように12月のスケジュール改変時には、オーストリア関連では新しくウィーンとベルリンとの間のICEや夜行列車ナイトジェットが運行を開始するなどいろいろな改正点がありますが、それに加えてオーストリアの看板列車のレイルジェットにもちょっとした変更があります。12/9よりウィーン/ザルツブルク/インスブルック間などを走るレイルジェットの中で停車駅の少ない速達タイプの便については、新たにレイルジェットエキスプレス(RAILJET XPRESS)に名前が変わるのです。

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下のOBB(オーストリア鉄道)のタイムテーブルでもRJXの名称で表示されていますが、新たにレイルジェットエキスプレスの名前が付けられることで、レイルジェットの中でもより速い便としての位置づけを明確にし、利用客により分かりやすく、よりアピールするようにということのようです。

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もともとはじめにレイルジェットが運行を開始した際は、通過駅の多い速達タイプの便がレイルジェットで、より停車駅の多い便はICとして運行されていましたが、その後当時のICもレイルジェットに置き換えられ、どちらも同じレイルジェットとして運行されるようになっていました。これを再度名前を分けることで、お客様に分かりやすくしようということなのでしょう。

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このレイルジェットは、落ち着いたレッドのカラーリングが印象的で、高速新線メインのウィーン/ザルツブルク間を2時間20分程度で結び、またチロル地方のインスブルックへも山がちのルートにもかかわらず4時間少々で走ります。300キロオーバーのスピードを誇るドイツのICEやイタリアのFロッサのような派手さはありませんが、それでも最高時速230kmの俊足の持ち主で、オーストリアのほぼ全ての主要区間を結び、まさにオーストリアを代表する列車となっています。

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またさらにオーストリア内だけでなく、ドイツのミュンヘンやスイスのチューリッヒ、ハンガリーのブダペスト、チェコのプラハなど多くの国際区間も結んでいます。そしてこの12月からは新たにお隣りのスロバキアのブラティスラバに乗り入れを開始します。このあたりのレイルジェット(エキスプレス)のネットワークなどについてまた次回にご案内したいと思います。

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ベルリンとウィーンを結ぶ直行のICEが12月から運行開始/ New Direct ICE Berlin-Wien

以前にウィーン⇔ベルリン間の夜行列車ナイトジェットの運行開始をお伝えしましたが、同様に12/9から、同じ区間で昼間の直通列車として、ドイツのICEが運行をスタートします。

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ドイツとオーストリア間では、以前よりICEがフランクフルトやニュールンベルクとウィーンを、レイルジェットがウィーンやザルツブルクとミュンヘンを結んでしますが、さらにこれにベルリンとウィーンを結ぶICEが加わることとなります。ドイツとオーストリア両国の首都同士が直行便で結ばれるのはなかなかシンボリックなことにも感じられます。

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この区間の新しいICEは1日あたり各1便の運行で、下の画像のタイムテーブルのように、ベルリン発の場合10:05発で17:45着、またウィーン発の場合10:15発で17:58着となります。所要時間は7時間半程度と少々長めですが、朝そこそこの時間に出発し、ちょうど夕方頃に到着するスケジュールですので、朝ゆっくりめに出て移動に1日かける前提であればなかなか利用しやすい時間帯のようにも思います。

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この区間のICEはドイツ内はエアフルトとニュールンベルク間の高速新線などを経由しての運行となります。また途中ドイツのエアフルトやニュールンベルクまたオーストリアのリンツなどにも発着しますので、ベルリンとオーストリアの西部や、ウィーンとドイツの南部や東部といった区間での利用にも便利です。

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使用される車両は画像のようなICE-Tで、ICE3のような300キロのスピードは出ませんが、カーブで車体を傾けて走行する機能(Tiltling機能-振り子式)がついていて、高速新線以外の区間でも早いスピードでの運転が可能となっています。

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これからの時期はドイツもオーストリアもクリスマスに向けて、クリスマスマーケットや街のイルミネーションなどで一段と輝く時期でもあります。ぜひクリスマスシーズンや年末年始などのご旅行にはこの新しいICEをご利用になってみてください。

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ブリットレイルパス恒例のウィンターキャンペーンが今年も11月利用分からスタート!/ Brit Raiipasses offpeak campaign

10月も中旬に入りましたが、今回はイギリスのブリットレイルパスのキャンペーン情報です。毎年恒例とも言えますが、今シーズンも来月11月利用分から各種ブリットレイルパスのウインターキャンペーンがスタートとなります。

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この各種ブリットレイルパスのキャンペーンは、来月11月1日から翌年の2月末までの利用分を対象に、大人料金が通常の20%割引で購入できるという内容で、販売は来週の10/17からの予定となっています。またキャンペーンが適用になるのはブリットレイルパス/フレキシーパス、ブリットイングランドパス/フレキシーパス、ブリットサウスウェストパス/フレキシーパスとブリットスピリットオブスコットランドパスになります。それぞれのパスのカバー範囲は下のマップのようになります。

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このキャンペーンを利用すると料金的には、例えばブリットレイルパスの1等3日連続が通常¥34200のところ、約20%オフの¥27400となります。またブリットイングランドパスの一番ベーシックな2等3日連続の場合は通常¥19200が¥15400とかなりお手頃価格になります。またこのキャンペーンのパスは購入後も通常のパスと同様に払い戻しが可能ですので、利用しやすいキャンペーンと言えます。

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ただこのキャンペーン割引は、25歳までのユースや60歳以上のシニア、3人以上で同行利用のセーバーといった、既に割引になっている料金には適用とはなりません。キャンペーン料金は金額的にはセーバー料金とは同額で、シニア料金よりは安く、ユース料金よりは高くなっていますので、シニアの方は(3人以上のグループの方も)このキャンペーン利用がお勧めですし、ユースの方はそのままユース料金を利用するのがおトクです。

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またブリットレイルのパスは、先ほどのマップにもありますように、利用するエリアに応じていくつかのパスから選ぶことができます。ロンドンからスコットランドのエジンバラやウェールズのカーディフなどイギリス一周であれば通常のブリットレイルパスですし、湖水地方やマンチェスターなどへのサッカー観戦ならイングランドパス、ロンドンを中心にコッツウォルズ地方くらいまでならサウスウエストパス、グラスゴーやハイランド地方のみならスコットランドパスと行き先に応じてチョイスできるのも魅力です。

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ご利用に際してはイギリスは、全席予約制のTGVがメインのフランスなどとは違って、ヴァージントレインなど長距離の高速列車でも原則的に座席予約なしで乗れますので、レイルパスがとても利用しやすい国と言えます。(もちろん別途座席予約も可能です) またロンドンをカバーするパスについては、少々高いことでも知られる空港列車のヒースローエキスプレスも利用が可能ですのでお得感も強くなります。なお1等については座席はもちろんゆったりしてますし、コーヒーなどのドリンク類や列車によっては食事等のサービスもありますので、多少プラス分はあっても1等を選ぶメリットは十分あると思います。

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またイギリスでは近年、下のような日本メーカーの日立の車両が各地で運転をスタートしています。列車に乗っていても親しみも感じられるように思います。

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これからの秋からクリスマスシーズンそして年末年始のイギリスのイギリスの旅行にはぜひこのウィンターキャンペーンをご利用して、お得にご旅行を楽しんで欲しいと思います。

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改良版新TGVの「TGV INOUI」が9月よりフランス内各路線で運転開始!/ TGV-INOUI in France

昨年よりパリ/ボルドー線で運転が開始されたリニューアル版TGVの「TGV INOUI」が、9月よりパリ/リヨン線やパリ/ストラスブール線でも運転スタートとなりました。今回運転がスタートしたのは従来のボルドーやトゥールーズに加え、一番のメインルートといっていいリヨン線や、さらに西側のナンシーやそしてストラスブール、そしてナントなど多くの主要路線が含まれています。
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image: oui.sncf

このTGV-INOUIは、従来のデュープレックス車両をグレードアップされた車両で運転されるリニューアル版のTGVで、これまでとスピードや所要時間などは特に変わりませんが、車内の快適性やサービスなどは大きく改善されています。今までのTGVとは別モノということでこのTGV-INOUIの新ブランドネームが付けられています。

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車両の外観はデザイン重視のフランスらしく、シャープでオシャレな雰囲気でなかなかのカッコ良さです。先頭車両はホワイトとレッドのコントラストが新鮮ですし、中間車両はシルバーとグレーの間に赤いストライプが入って、今までのTGVのメインカラーのブルー&シルバーとはかなり雰囲気が変わり、イメージチェンジに成功しています。

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また車内のインテリアも大きく改装され、例えば1等の場合、席にはちょっとしたデスクのように、電源プラグや各種スイッチ、ブックバンド、ドリンクホルダーなどが備わって、見た目にも便利でモダンな感じに仕上がっています。また今までのTGV車両に欠けていたWIFI機能もようやく完備となりました。

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また特に、1等でもドリンクや軽食などのサービスは付いていない(一部車両除く)のですが、もちろん車内には画像のようなバー車両が設置されていて、ここでドリンクや軽食類などいろいろ購入して、ちゃんとしたボックスタイプのテーブル席で食べることもできます。食にこだわるフランスとあって、オーガニック系なども含め、なかなかメニューも充実しています。

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今回の各路線での運転開始に加え、このTGV-INOUIは今後は来年末までにマルセイユやニース、リールなど全てのTGV区間で導入がされることになっています。そしてさらに2020年頃までには現在の通常のTGVは全てこのTGV-INOUIに置き換られる予定となっています。

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フランス国鉄SNCFとしては、従来のTGVをこのTGV-INOUIで置き換えた上で、TGVサービスを、ハイクオリティーなTGV-INOUIと、より格安版のOuigoの2つに分けて展開していく方針です。言わば航空会社で言うフルサービスキャリアとLCCの2本建てということでしょう。今は過渡期的な状況と言えますが、今後フランスでのTGV運行がどのようになるか興味も尽きないところです。

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