タリス 12月から「プレミアム」を加えた3クラス制に/ Thalys new classes including ‘Premium’

パリ/ブリュッセル/アムステルダム/ケルンなど、フランスとベネルクスさらにドイツを結ぶ人気の高速列車が、このタリス(Thalys)ですが、先日、現在のコンフォート1(1等)とコンフォート2(2等)の2クラス制から、12月乗車分より新たにスタンダード、コンフォート、プレミアムの3クラス制とし、サービスなども一新するとの発表がありました。

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発表内容を見る限り、今までの2等がスタンダードとなり、今までの1等がサービスの違いなどでコンフォートとプレミアムに分かれるといったイメージになります。コンフォートとプレミアムは従来の1等と同様のゆったりした2+1列の3列シートとなり、さらにプレミアムについてはハイグレードな食事(有名シェフによる)、多くの新聞や雑誌またさまざまなコンテンツが利用可能の専用WIFIなどのサービスが含まれるとのことです。

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スタンダードは今まで同様幅広い層をターゲットとし、コンフォートはよりビジネス客を意識し、さらにプレミアムはよりVIP志向といったところでしょう。なおこのタリスの運行するルートはビジネス客も多いため、平日と週末とではコンフォートとプレミアムの車両数も調整するようです。大体のイメージとしては、スペインAVEのツーリスタ、ツーリスタプラス、プレフェレンテあたりに近いといえるでしょう。またそれぞれのクラスで割引料金の設定も増え、パリ/ブリュッセル間でスタンダードクラスは最安€29からとなります。

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今回の3クラス制導入のキャッチコピーは、’Plus de petits prix, plus de choix, plus de services’ とのことで、訳せば、more cheaper price, more choice, more serviceとなります。割引料金の設定を増やし、3クラスにして選択の幅を広げ、希望クラス等に応じてより高いサービスを提供するといったところが今回のポイントと言えそうです。

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なおこの3クラス制は12月10日乗車分から導入され、早速9月12日に販売もスタートされるとのことです。今後タリスが、より幅広いニーズに対応して、さらに魅力的になりそうです。ベネルクスとフランス、ドイツなどの移動には引き続きこのタリスがおすすめです。

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ユーロスター 新型車両e320 ブリュッセル線でも導入開始 / Eurostar e320 to Brussel

ここのところ、選挙やらマンション火災やらでゴタゴタ続きのイギリスですが、そのイギリスのロンドンとブリュッセルを結ぶユーロスターに、新型車両のe320が先月下旬より導入開始となりました。

e320 bru image : Eurostar twitter

このe320は、94年のユーロスターの運転開始以来20年ぶりの全面的な新型車両です。その名の通り最高時速320キロでの走行が可能で、また新型のシートやWIFIなどの車内エンターテイメント等も採用され快適性、居住性も従来よりアップしています。(なお、従来の車両はフランスのアルストム社製でしたが、このe320はドイツのジーメンス社製となっています)

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ロンドン/パリ線では2015年末に導入が開始され、現在ほぼすべての便がこのe320での運行となっています。そしてようやく先月からブュッセル線でも導入がスタートとなったわけです。これでロンドンとパリに加え、ブリュッセルとの移動もさらに快適となります。 

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今後はもちろんこのロンドン/ブリュッセル線でもe320による運行が増えていく予定です。またもともとこの車両はオランダやドイツ方面への乗り入れも可能なように作られており、ユーロスターはさらに今年末から来年前半にはロンドンとアムステルダム間でも直通便が運行スタートの予定となっています。(このロンドン/アムステルダム線の運転開始は何度も延期されてきたのですが、今年中の一部運行開始、来年中の通常運行スタートは大丈夫そうです)

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今後も、イギリスとヨーロッパ大陸との間の移動には、より便利になっていくこのユーロスターがぜひおすすめです!

e320 image : eurostar.com

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フランスTGVが ‘inOui’にブランドネーム変更? / TGV will become ’inOui’ ?

以前にもご案内しましたように、来月2日のTGV用の高速新線開通によりパリとボルドー間は2時間少々となるなど、フランス北部と南西部との間の移動が一気に便利になりますが、SNCF(フランス国鉄)によると、これを皮切りに現在のTGVは新しいブランドネームinOuiへのブランドネーム変更をスタートするとのことです。

to inoui photo: SNCF 

TGVはもともと高速列車を意味するTrain à Grande Vitesseの略で、1981年の運転開始以来、フランスそしてヨーロッパを代表する列車としてネットワークを拡大してきました。現在ではこのTGVの名前はフランス版の新幹線として完全に定着している感もあり、わざわざその名前を変えることについてあまりピンとこない気もしますが、SNCFとしては、今後の民営化や運行自由化を見据えて、新たなブランド戦略が必要など考えたのでしょう。

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inOuiはもちろんフランス語のOuiにかけたもので、今後SNCFは現在の通常のフルサービスのTGVをこのinOuiとして運行し、LCC的なポジションのOuigoと合わせて、2本立ての運行体制を進めていくとのことです。inOuiはそのまま発音すると「イニュイ」となりますのでちょっと響きとしては微妙な気もしますが、今後どのようにこのinOuiとOuigoでSNCFがブランドイメージを高めていくか注目していきたいところです。(状況によってはTGVの名前も残るかもしれません)

ouigo sncf photo: SNCF 

ネーミングはいずれにしても、フランスの国内移動はこのTGV or inOuiがぜひおすすめです。inOuiの詳細については下のSNCFのyoutubeの映像もご参照下さい。

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今年のスイス旅行にはユーレイルセレクトパスもおすすめです!/Eurail Selectpass in Swiss

さて今週から6月に入りました。夏の旅行シーズンも間近となって、特に今月から来月あたりはスイス旅行がピークになる時期ですが、前にもご案内しましたように、今シーズンのスイスの鉄道周遊には、従来からのスイストラベルパスに加えて、スイスを含むユーレイルセレクトパスがぐっと便利でお得になりました。

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便利になったのは何といっても、今年からユーレイルのパス(ユーレイルグローバルパスとスイスをカバーするセレクトパス)で人気観光地のツェルマットや名物列車の氷河特急のルートをカバーするようになったことです。これで通常の列車利用の範囲であればスイス内ほぼ全域をカバーするようになりました。

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その一方で実はユーレイルセレクトパス(スイス+フランスやドイツ、イタリアなどの2か国)はかなり料金設定が安めになっていて、スイスのみで利用する場合でもなかなかリーズナブルなのです。下のように、今月の当社での販売料金を比べると、スイストラベルパスは1等連続3日が¥43300、連続4日で¥51800、またフレックス3日が¥49800、フレックス4日が¥59500となっています。一方セレクトパス2か国は1等フレキシー4日で通常大人¥43200、セーバー(2人以上同行)¥36800と、2か国カバーしているにも関わらずこちらの方が安くなるのです。(もちろん2か国のパスでスイスのみを旅行することは問題ありません) 2等の場合ややその差は縮まりますが、それでもセレクトパス2か国の方が同じ日数で比較すると安くなっています。またスイスの旅行は2人以上で行く場合が多いので、セーバー料金の設定がユーレイルにはあってスイストラベルパスにはない点も大きいでしょう。

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もちろんスイストラベルパスの場合は通常の列車だけでなく、一般の路線バス(ポストバス)やレマン湖など多くの湖の湖船、またチューリッヒなどの主要都市の市内交通機関もカバーしています。またほとんどの登山列車が50%割引となり、また各地の美術館や博物館にも有効で、さらにファミリーカードで親と同行する子供は無料となるなど、多くのアドバンテージがあります。ユーレイルの場合は、人気観光地のグリンデルワルドはカバーしておらず(インターラーケンまで有効。その先は割引対象)、湖船は多くの湖では割引(50%)のみで、また登山列車の割引は一部の路線に限られるなど、スイストラベルパスと比べるとやや利用範囲は狭くなります。

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ですのでスイスの各地をいろいろな交通機関を利用して「ガッツリ」周遊するというタイプの旅行であれば、やはりおすすめは今まで通りスイストラベルパス(フレックス)になります。一方でスイスの主要観光地を何日かで数か所ザックリ回る、という感じの旅行であれば、よりリーズナブル(特に1等)なセレクトパスの利用がおすすめです。

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なおセレクトパス(スイストラベルパスフレックスも同様)で、登山列車の割引なども利用したいという場合は合わせて、スイスハーフフェアカードをお求めになるのがおすすめです。これでパスと関係なくスイス内の交通機関が原則半額となります。それぞれの料金は当社の「パス料金表」もぜひご参照ください。

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ぜひ今年のスイスの鉄道旅行はピッタリのパスを選んでエンジョイしてください!

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