スイス氷河特急 今年は5/13よりサマーシーズンイン/ Glacier Express 13May~

そろそろ今年も観光シーズンの近づいてきたスイスですが、そのスイスで一番有名なパノラマ列車といえばやはりこの氷河特急(氷河急行/Glacier Express)でしょう。氷河特急は、マッターホルンの麓のツェルマットと高級リゾート地としても有名なサンモリッツの間を、風景などを楽しむためゆっくり8時間ほどかけて運転する列車で、これから夏にかけてはなかなか席が取りにくくなるほどの人気となります。

GEXP2  photo:MGB

その氷河特急は今シーズンは5/13からサマースケジュールの本格的な運行をスタートします。この5/13から片道あたり1日2便、そしてさらに5/25からは1日3便がそれぞれツェルマットとサンモリッツから運行されます。この3便はそれぞれサンモリッツとツェルマットを朝8時頃、9時頃、10時頃と1時間おきに出発し、約8時間後の16時頃、17時頃、18時頃に到着となります。また、ダボスからまたはダボスへ利用する場合には途中のフィリズールで乗り換えとなります。

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そしてこの氷河特急の今年のトピックはまず、昨年まで部分的にしかカバーしていなかったユーレイル関連のパスで、全区間の乗車券がカバーされるようになったことです。グローバルパスやスイスを含む2/3/4か国のセレクトパスで、スイストラベルパスと同様に、座席予約料のみプラスでこの氷河特急を利用できるようになったのです。料金的にも特に1等はユーレイル関連のパスが割安となっていますので、氷河特急メインでの利用の場合も注目です。
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また今シーズンの氷河特急のもう1つのトピックは、サンモリッツ/クール間などより短い区間でも利用できるようになったことです。もともと氷河特急は昼間1日分乗車することを前提に、サンモリッツ/ツェルマットやまたはブリーグ/サンモリッツ、クール/ツェルマットなど、ある程度長い区間でないと利用ができませんでしたが、これが今年から短区間だけ氷河特急に乗車することが可能となっています。

inside

なおこの氷河特急は1等、2等とも、画像のようにルーフまでが窓となったパノラマ車両となっていて、周囲の山々の景色もよく見えるようになっています。1等は通路を挟んで1+2の3列席、2等は2+2の4列席となっていて、4人か2人のボックス席となっています。またこの列車でぜひ楽しみたいのが、車内でのコースランチです。単なるランチボックスなどではなく、前菜からメインそしてデザートのコースメニューとなっていて、これがお昼時になるとそれぞれの座席へサーブされます。さらにワインや食後のドリンクなどをプラスすれば、車窓風景を楽しみながらの優雅なランチタイムが過ごせます。

氷河ランチ

この氷河特急は1等も2等も全て予約制となっていて、予約は乗車日の3か月前頃にオープンとなります。やはり夏の6~8月は特に人気が高く早めの予約がお勧めです。ただ乗車日が近づくとキャンセル等で逆に空いてくる場合もありますので、1か月前位あたりも狙い目かもしれません。ぜひ今年もこの氷河特急で1日ゆっくりスイスアルプスの車窓を楽しんで欲しいと思います。(スケジュールなどの詳細は当社のページをご覧ください)

Oberalp photo:MGB

なお次回は、この氷河特急のルートをカバーし今年からぐっとスイスで利用しやすくなったユーレイル関連パスについて、スイストラベルパスとの比較を含めご案内したいと思います。

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スイス ツェルマットピークパス 1日&2日料金が新登場! / Zermatt Peakpass 1&2days

スイスアルプスで、ユングフラウと人気を二分する名峰と言えば、切り立った迫力ある山容が印象的なマッターホルンと言えるでしょう。そのふもとの山岳リゾート地ツェルマットの登山鉄道やゴンドラなどが乗り放題で、このマッターホルンやモンテローザなどの山々の魅力を最大限楽しめるツェルマットピークパスに、今シーズンから1日料金と2日料金が新登場となりました!

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今までこのツェルマットピークパスは最短が3日で、1~2泊程度の滞在の多い日本の旅行客にはやや利用しづらかったのですが、この1日パスと2日パスができたおかげでぐっと利用しやすくなります。この1日&2日は、スキーシーズンの終わる来月24日から利用スタートとなります。

ZMT

このツェルマットピークパスはツェルマットエリアのほぼ全ての交通機関が利用できるわけですが、ツェルマットには大きく3つのピーク(展望スポット)があります。1つ目はマッターホルンの展望台として有名なゴルナーグラートで、ここへは登山鉄道(ゴルナーグラート鉄道)で向かいます。頂上のホテルも有名です。

GORNER

2つ目は山岳ゴンドラ等のヨーロッパ最高駅(3883M)としても知られるマッターホルングレッシャーパラダイス(クラインマッターホルン)です。ここへはフーリ(FURI)などでロープウェイを乗り継いでいきます。また頂上には氷河に関するアトラクション施設もあります。

ZMT GP

また3つ目はスネッガ+ロートホルンです。ここはまずスネッガまでは登山鉄道で、そしてその先はゴンドラを乗り継いでいくこととなります

SUNNEGGA

またこうした山岳交通機関の他、さらにグリーンとレッドの2ルートで運行している村内のバスや、大駐車場のあるテーシュなどへの列車にもがお使いになれます。もちろん昨年までと同様スイストラベルパスやハーフフェアカードなどをお持ちの方には割引の設定もあります

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このツェルマットへは今年から、スイストラベルパスだけでなく、スイスで有効な各種のユーレイルパスでも普通に行けるようになり、ぐっと鉄道旅行に組み込みやすくなりました。氷河特急などとも合わせて、ぜひこのツェルマットピークパスでこのマッターホルンの山々の魅力を満喫してほしいと思います。

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ドイツ ロマンティック街道バス 今年も4/10から運転開始/ Romantic road Bus runs from 10Apr

3月も中旬でだんだん日差しもあったかくなってきましたが、そんな毎年春から運行するドイツの人気路線観光バスのロマンティック街道バス(ヨーロッパバス)は、今シーズンは4/10からの運行スタートとなります。

FRA HB

今年もルート的には昨年と同様、フランクフルトからフュッセン方面行の南下ルートのバスは途中ミュンヘンには停車しなくなっています。ですので、フランクフルトやローテンブルクなどからミュンヘンにいらっしゃりたい場合には手前のアウグスブルクで降りて、ここからICEなど列車に乗り換えて頂くこととなります。ミュンヘンからフュッセン方面へこのバスで行かれたい場合も同様にアウグスブルク乗り継ぎとなります。(もっとも、単純にミュンヘンからフュッセンへ行くのであれば、列車を利用した方が便利です) 一方フュッセンからフランクフルト方面への北上ルートのバスに関しては今まで通りミュンヘンに発着します。

Ebus

ちなみに今シーズンの運行期間は、フランクフルト発の南下ルートが4/10から10/16まで、フュッセン発の北上ルートが4/11から10/17までとなっています。また、昨年同様、南下ルートのバスはロマンティックロードクラシックツアー(Romantic road classic tour)、北上ルートのバスがロマンティックロードエキスプレス(Romantic road Express)というネーミングになっています。

Romantic road 2017

ロマンティック街道は列車ではなかなか行きづらいこともあって、やはり旅行者にはこのルート上をそのまま観光できるこのバスが人気となっています。大きなゆったりとしたバスで、車内ではWIFIや日本語の音声サービスも利用可能ですし、もちろんトイレも通常ついていますし、ビールやワインなどの車内販売もありますので、移動と観光が時間が過ごせます。ただ1日でフランクフルト/フュッセン間を一気に乗車するのはさすがに疲れるとは思いますので、ローテンブルクなど宿泊してちょっとゆっくり観光するのをお勧めします。

Bus inside

またジャーマンレイルパスやユーレイルパスなどドイツで有効な鉄道パスをお持ちの場合は20%の割引もありますので、列車周遊と合わせての利用にもぴったりです。また往復の場合は帰路分が半額となる往復割引や、60歳以上のシニア料金や21歳までのユース料金もありますので、行程や年齢などでおトクに利用することも可能です。

ICE FRA

詳細は こちらの当社HPをご覧ください。ぜひ今年もこのバスを使って旧き良きドイツ(GOOD OLD GERMANY)を満喫してほしいと思います。

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チューリッヒ⇔ミラノ間 新トンネル開通でぐっと便利に! /Zuerich-Milan via Gottard base tunnel

さて前にもお伝えしましたように、先の12月にスイスアルプスを南北に貫く全長57キロの新トンネル(ゴッタルドベーストンネル)が開業し、そのルート上のチューリッヒ⇔ミラノ間の高速列車(EC)も一気にスピードアップされました。それまではこの両都市間は片道およそ4時間くらいかかっていましたが、それが3時間20分台まで短縮され、また運行本数も増えて、ぐっと便利になったのです。

ZRH EC

この区間のECは車両的にはイタリアのETR610が使用されています。最高速は250キロを誇り、またカーブで内側に傾くチルトリング機能がついていて、こうした山岳ルートでもより速く走ることが可能にできています。デザインやカラーリングもイタリアっぽさを強く感じます。(レッド&ホワイトのスイスカラーの車両も走っています)

ETR610

また車内もジウジアーロデザインで、モダン&シンプルな、なかなか居心地のいい雰囲気です。クッションの効いたシートなどインテリアも快適で、乗り心地も上々です。ただ書きましたようにカーブで内側に傾くこともあって、乗り物に弱い人はあまり外を見続けない方が安全かもしれません。

INSIDE

また今ではヨーロッパでも少なくなってきた食堂車もこのECではまだ健在です。この食堂車もなかなかモダンな雰囲気で、グルメの国イタリアの会社の運営となっています。山々や湖水など変わりゆく車窓の風景を見ながらの食事はなかなか格別な感じがあります。

BISTRO

なお途中、新ゴッタルドトンネルに入る前には一度トンネルに入る旨のアナウンスがあります。このトンネルは我が国の青函トンネルを超える57キロの長さで、今のところ鉄道トンネルとして世界一の長さを誇っています。トンネルに入るともちろん外は真っ暗ですが、ほぼ直線のため揺れもなく快適です。

tunnel

スイスアルプスの山々や湖水、急流、そしてトンネルと、車窓風景も変化に富んでいて、この区間はそうそう退屈することのない3時間20分と言えます。スイスとイタリア2か国のユーレイルパスも今年からできましたので、今シーズンはぜひこのルートも利用して、スイスとイタリアを合わせての鉄道周遊がおすすめです!! 

MIL

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