前回まで、ロシアとフィンランドを結ぶ国際列車のアレグロとトルストイをご案内してきましたが、そのロシア国内の一番のメインルートであるモスクワとサンクトペテルブルクを結ぶ看板列車がこのサプサンです。今年のロシアワールドカップで両都市とももちろん試合開催都市となっていますので、利用する方も多くなると思います。
ロシア語で「はやぶさ」を意味するこのサプサンは、2009年末にロシア初の高速列車として運行を開始し、それから徐々に便数も増えて現在は1日片道あたり10数便が運行されています。また画像をご覧いただくとわかるように、車両はドイツのICE3をベースにしており、このモスクワとサンクトペテルブルク間を最高速250キロで、およそ3時間45分から4時間程度で結んでいます。
またクラスは現在、特等(FIRST)、1等(BUSINESS)、2等(ECONOMY)の3クラスとなっていて、特等などには食事のサービス等も付いています。もちろん全席予約制で、料金は、便の空席状況や予約のタイミングで金額が大きく変動があり、大体は2等(ECONOMY)の一番安い場合で¥5000程度から特等(FIRST)の高い場合で¥30000程度あたりになります。なお席の配置は下のシートマップのように特等(FIRST)は1+2列の3列配置で、1等(BUSINESS)と2等(ECONOMY)は2+2列の4列配置となっています。
(IMAGE: RUSSIAN RAIL RZD)
では1月にこのサプサンにモスクワからサンクトペテルブルクまで乗車しましたので、その簡単なレポートをご案内したいと思います。今回は少々張り込んで、一番高い特等(FIRST)をチョイスしてみました。
モスクワの出発駅はレニングラード駅になります。レニングラードはサンクトペテルブルクの以前の名前で、モスクワの他の駅名と同様、目的地の名前がついています。なおレニングラード駅のすぐ隣にヤロラフスキー駅という別の駅があり、こことはレニングラード駅はつながっていませんのでちょっと注意が必要です。なおロシアの駅に入る際にはどこも必ず荷物検査があります。特に厳しいことはないですが、一応荷物は全部機械を通す必要があります。
こうして駅内に入り、カフェや売店などのショップ街を抜け、ホームに向かうとサンクトペテルブルク行きのサプサンがホームの両側に止まっています。なおサプサンの運行スケジュールはちょっと独特で、1時間おきなど均一に運行するのではなく、大体同じ時間帯に10分おき程度に2便がまとめて運行されます。ですので予約した列車がどちらなのか掲示板等で確認して乗り込むことになります。
特等(FIRST)は、乗り込むときは車両の出入り口に乗務員が立っていますので、そのスタッフにチケットを見せて車内に入ることとなります。(それ以外の車両は車内でのチェックとなります)ドイツのICEよりも車両の幅が広くて、さらにゆったりした雰囲気です。またこの時期クリスマスの飾りもついていてちょっと華やいだ感じもします。
こうしてほどなくサプサンは定刻にモスクワを出発しましたが、この先の乗車レポートについてはまた来週にお書きします。
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