イタリアの高速列車ネットワークのハブステーション ミラノ中央駅 / Milano Centrale hub station for highspeed train

18 7月

フレッチャロッサやイタロなど高速列車大国イタリアの、国際路線も含んだハブ駅となっているのがこのミラノ中央駅です。この駅には画像のように多くの高速列車が発着しています。まずそうした中で代表的な車両と言えば、トレンイタリア(旧イタリア国鉄)の看板車両フレッチャロッサ1000でしょう。ミラノとフィレンツェやローマなどを結ぶ高速新線で主に使用され、イタリアらしい躍動的なデザインとカラーリングが印象的です。なおもともとの製造メーカーを日本の日立が買収し、現在はイタリアの日立レールにて製造されています。

またこのちょっとユーモラスな造形のこの車両はETR700になります。これもイタリア製で、もともとはV250という名前でオランダ向けに作られた車両でしたが、紆余曲折を経て、イタリアに里帰りし、現在は主にミラノとベネチアの間のフレッチャロッサで使用されています。

また上の車両はフレッチャロッサの運行開始以来の主力車両として活躍しているETR500になります。デビューから30年以上経っているものの、高速新線では時速300キロ運転も可能で、フレッチャロッサの各路線で使用されています。徐々に主力の座はFR1000に移ってきていますが、ゆったりしたシートなどインテリアの出来はなかなか秀逸です。

またフレッチャロッサとライバル関係にあるのがイタロですが、イタロの当初からの主力車両がこのAGV(ETR575)です。イタロの運営会社にはフランス国鉄SNCFも出資していることもあり、この車両はフランスのアルストム製になります。長いノーズと深みのある赤いカラーリングが映えています。最高営業速度は300キロに達し、主にミラノとローマ間などのメイン路線で運行されています。

またそのイタロの新型車両として2017年から導入が開始されたのがイタロEVO(ETR675)になります。この車両は最高時速を250キロと控えめにして、その分効率やエコ性能を重視しており、ベネチア方面など準幹線などをメインに運行しています。なかなかアグレッシブなスタイリングも印象的です。

また国際的なハブ駅ということで、スイスとの間の車両も多く発着しています。これは以前にもご案内したETR610で、ミラノとスイスのジュネーブ方面との間のECに使用されています。カーブでも早く走行できるペンドリーノ機能(車体傾斜機能)がついているのも特徴的です。

これも前にご案内したスイス車両のGIRUNOで、ミラノとチューリッヒ方面を結ぶゴッタルトルートのECに使われています。デザインにもスイスらしい緻密さと合理性が感じられます。

ミラノの中央駅にはこうした各地との間の高速車両が発着しています。ぜひ今後のヨーロッパ旅行でもターミナル駅として利用してください。
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スイスユングフラウ グリンデルワルドの2つの駅 – グリンデルワルド駅とターミナル駅 / Grindelwald station & Terminal station

4 7月

ユングフラウ地方で人気のマウンテンリゾートと言えばこのグリンデルワルドでしょう。玄関駅となるインターラーケンも宿泊地としては便利なのですが、アイガーが目の前にそびえたつこのグリンデルワルドにはやはりアルペンリゾート感があふれています。(画像は冬の時期のものになりますが)

このグリンデルワルドと、山上のアイガーグレッチャーとを結ぶ新ゴンドラのアイガーエクスプレスが運転を開始(2020年末)してから4年少々が経ちました。グリンデルワルドからのユングフラウヨッホ観光には、この新しいアイガーエクスプレスルート(アイガーグレッチャー乗換)と従来からの登山鉄道の乗継ルート(クライネシャイデック乗換)があるわけですが、ここでその乗り換えのルートなどを再確認しておきましょう。

上がユングフラウエリアのマップになりますが、まずアイガーエクスプレスの場合はオレンジの点線+赤の点線のルートでの移動になります。アイガーエクスプレスはもともとのグリンデルワルド駅ではなく、1駅分インターラーケン寄りに新しく造られたグリンデルワルドターミナル駅からの出発となります。ですのでグリンデルワルドの町中に滞在している場合は、電車かまたはバスでターミナル駅に移動してからの乗車となります。

そしてアイガーエクスプレスに乗り込んで出発するとこの最新ゴンドラは飛ぶように斜面を上っていき、アイガグレッチャーまではわずか15分ほどで到着です。ここからは登山鉄道に乗り換えて、ユングフラウヨッホに向かうこととなります。

一方従来からの登山鉄道ルートは、マップ上ではグリーンの線と赤の点線の乗り継ぎになります。グリンデルワルドはもともとの街中のグリンデルワルド駅からの出発となり、まずは伝統の登山鉄道でクライネシャイデックに向かいます。

そして山上のクライネシャイデックからはさらに別の登山鉄道に乗り換えてユングフラウヨッホに上がっていくこととなります。

グリンデルワルドからユングフラウヨッホへはこの2ルートになります。アイガーエクスプレス利用の場合は必ずターミナル駅に移動しての利用となります。なおこの両ルートはどちらも風景的にも雰囲気的にも楽しめますので、グリンデルワルドからユングフラウヨッホを往復する際には、行きと帰りで別ルートにすると変化があってより楽しめるでしょう。

ぜひ今年もユングフラウ鉄道で美しいスイスアルプスの山々を楽しんで欲しいと思います。
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