
フレッチャロッサやイタロなど高速列車大国イタリアの、国際路線も含んだハブ駅となっているのがこのミラノ中央駅です。この駅には画像のように多くの高速列車が発着しています。まずそうした中で代表的な車両と言えば、トレンイタリア(旧イタリア国鉄)の看板車両フレッチャロッサ1000でしょう。ミラノとフィレンツェやローマなどを結ぶ高速新線で主に使用され、イタリアらしい躍動的なデザインとカラーリングが印象的です。なおもともとの製造メーカーを日本の日立が買収し、現在はイタリアの日立レールにて製造されています。

またこのちょっとユーモラスな造形のこの車両はETR700になります。これもイタリア製で、もともとはV250という名前でオランダ向けに作られた車両でしたが、紆余曲折を経て、イタリアに里帰りし、現在は主にミラノとベネチアの間のフレッチャロッサで使用されています。

また上の車両はフレッチャロッサの運行開始以来の主力車両として活躍しているETR500になります。デビューから30年以上経っているものの、高速新線では時速300キロ運転も可能で、フレッチャロッサの各路線で使用されています。徐々に主力の座はFR1000に移ってきていますが、ゆったりしたシートなどインテリアの出来はなかなか秀逸です。

またフレッチャロッサとライバル関係にあるのがイタロですが、イタロの当初からの主力車両がこのAGV(ETR575)です。イタロの運営会社にはフランス国鉄SNCFも出資していることもあり、この車両はフランスのアルストム製になります。長いノーズと深みのある赤いカラーリングが映えています。最高営業速度は300キロに達し、主にミラノとローマ間などのメイン路線で運行されています。

またそのイタロの新型車両として2017年から導入が開始されたのがイタロEVO(ETR675)になります。この車両は最高時速を250キロと控えめにして、その分効率やエコ性能を重視しており、ベネチア方面など準幹線などをメインに運行しています。なかなかアグレッシブなスタイリングも印象的です。

また国際的なハブ駅ということで、スイスとの間の車両も多く発着しています。これは以前にもご案内したETR610で、ミラノとスイスのジュネーブ方面との間のECに使用されています。カーブでも早く走行できるペンドリーノ機能(車体傾斜機能)がついているのも特徴的です。

これも前にご案内したスイス車両のGIRUNOで、ミラノとチューリッヒ方面を結ぶゴッタルトルートのECに使われています。デザインにもスイスらしい緻密さと合理性が感じられます。
ミラノの中央駅にはこうした各地との間の高速車両が発着しています。ぜひ今後のヨーロッパ旅行でもターミナル駅として利用してください。
ヨーロッパの各種列車手配やレイルパスなどのお求めは、専門旅行会社のユーリンクまで