フレッチャロッサが4/5よりフランスのパリ/リヨン間での運転をスタート!/Frecciarossa Paris/Lyon

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日本では海外からの帰国の際の隔離などの手続が緩和され、徐々に海外旅行への機運も高まってきましたが、そんな中、昨年末からパリ/リヨン/ミラノ間で運転を開始したイタリアの高速列車フレッチャロッサが、今月の5日より、さらにフランス内のパリ/リヨン間のみでの運行もスタートしました。

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image: trenitalia.com

このパリ/リヨン間はフランスで初めて高速新線が開通しTGVが運行を開始した区間で、日本の東京と大阪間にあたるようなまさにフランス一番のメインルートとなります。今回運行をスタートしたフレッチャロッサは1日各1便で、これにもともと運行していたパリ/リヨン/ミラノ便を加えて、現在1日あたり各3便がこの区間を運行しています。現時点で便数は少なめですが。今後6月にはもう2便増便されて1日5便となる予定となっています。

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このパリ/リヨン間はTGVが1時間に数便程度とひんぱんに運行していますので、当面はこの区間でTGVの優位は揺るがないでしょうが、フレッチャロッサも所要時間は約2時間とTGVと同程度ですし、車内の快適性は互角かそれ以上ですので、今後はライバル関係ができてくるかもしれません。

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なおヨーロッパでは国を越えた列車運行の自由化(オープンアクセス化)が進められ、各国の鉄道会社が他の国の運行に参入するケースも増えています。フランス国鉄(SNCF)も出資するイタロはローマ/フィレンツェ/ミラノなどのイタリアの主要路線を運行し、すっかりイタリアの高速列車として定着した感があります。また最近ではスペイン内のマドリッド/バルセロナ間でもともとのスペインの高速列車AVEに対し、フランスTGVが昨年OUIGOとして参入を開始し、さらに今後年内にはこのイタリアのフレッチャロッサがスペインのエアラインと組んで参入する予定となっています。

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今回のパリ/リヨン間もトレンイタリアがフレッチャロッサで殴りこみという感じですが、こうした参入によりヨーロッパ各地で列車間の競争が活発になり、旅行者にメリットがもたらされればと思います。ヨーロッパではすっかりコロナ規制も撤廃が進み、今年の夏は日本からの一般の旅行もそれなりに再開されそうです。その際は皆さんにぜひまたこうした列車旅行を楽しんで欲しいと思います。

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「ユーロスター」と「タリス」が合併へ! / Eurostar & Thalys to be merged

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ヨーロッパ内を走る国際高速列車として有名なユーロスターとタリスですが、以前よりこの両者の間で進められてきた合併計画が、先月末に欧州委員会で承認され、いよいよ統合に進んでいくことが確定となりました。

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この合併計画はコロナ前の2019年に「グリーンスピードプロジェクト」としてスタートしましたが、この直後にコロナ流行の影響を受け、旅客急減やユーロスターの資金難などにより計画も一時休止の状態となっていました。これが昨年後半頃にようやくコロナの状況がやや落ち着き、旅客数もそれなりに戻って再度前進し、今回の欧州委員会の承認に至ったわけです。

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ユーロスターは現在イギリス、フランス、ベルギー、オランダで、タリスはフランス、ベルギー、オランダ、ドイツで運行しており、ネットワーク自体もかなり共通しています。またどちらも元々フランス国鉄SNCFが中心になって運行されており、株式の過半も所有していますので、なるべくしてなるといった印象もあります。

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なお統合のスケジュールはまだ確定ではないようですが、合併後はユーロスター社としてブリュッセルに本部がおかれる予定で、そして2024年頃には現在のタリスの名称も変更される見通しとなっています。今後、実際に統合が進めば、5カ国を運行する高速列車としてネットワークが拡大し、チケットや情報の共通化や乗り継ぎの利便性向上なども進められ、利用者側にとっても今まで以上に便利になるでしょう。

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ヨーロッパ内では列車運行の自由化(オープンアクセス化)が進められ、他国の鉄道会社が別の国の路線の運行に参入することが一般的になりつつあります。ユーロスターの運行するロンドン/パリ間でも、スペイン国鉄(RENFE)のAVEが参入を計画しており、またドイツ鉄道(DB)も機会をうかがっています。もちろんLCCを含む航空会社との競合も含め、今後こうした競争によりヨーロッパの高速列車ネットワークがさらに発展していくことに期待したいと思います。

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