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ヨーロッパ鉄道よくある質問1FAQ

列車/駅などについて  

@ヨーロッパの列車には1等と2等がありますが、どう違うのですか?
A列車に乗った時、荷物はどこに置けばいいんですか?
B車内や駅でタバコは吸えますか?
Cコンパートメント席ってどういう座席ですか?
D現地で列車の予約はどのようにやればいいんですか?
E乗る列車はすぐわかりますか?
Fヨーロッパの列車は遅れたりとかはしないんですか?
G乗換の時間はどれくらい見ておけばいいですか?
Hチケットのチェック(検札)はどこで受けるんですか?
Iヨーロッパで国境を越える場合、出入国や税関はどうなりますか?
J寝台にはどのような種類がありますか?クシェットとはどういうものですか?
Kホテルトレインという夜行列車があるそうですが?
L列車のスケジュールはどのように確認したらいいですか?
M車内の治安は大丈夫ですか?
N駅にはどういう施設がありますか?
O駅周辺は治安が悪いと聞いたのですが?

@ヨーロッパの列車には1等と2等がありますが、どう違うのですか?

1等は、日本でいうグリーン車や飛行機のビジネスクラスに相当しますので、もちろんスペースが広く、内装も豪華で、よりゆったりした快適なご旅行が楽しめます。列車にもよりますが、通常オープンサロン席の場合、座席の配列は通路をはさんで1列+2列の3列配置となっています。またユーロスターやスペインのAVEなどの一部の列車では1等には時間帯に応じた食事やドリンクのサービスがあります。
一方、2等は普通車にあたりますので、豪華さや追加サービスはありませんが、実用上十分な設備を備えています。座席配列は通常、日本と同様に2+2の4列配置となっています。2等のカジュアルな雰囲気を好む人もいらっしゃるようです。なおローカル列車などは2等のみの連結となることもあります。

なお最近はイタリアのフレッチャロッサのエグゼクティブクラスやオーストリアのレイルジェットのビジネスクラスといった特等的なクラスや、AVEのような1等と2等の中間的なクラスなども設定されています。

A列車に乗った時、荷物はどこに置けばいいんですか?

スーツケースなどの荷物は、通常は日本と同様に、乗客自身が車内に持ち込んで、窓の上の荷物用の棚や座席の下の荷物用のスペースなどに置くことになります。またユーロスターなど長距離列車では車両の前後端などにラゲッジスペースがありますのでそこも利用できます。コンパートメント席の場合はそれぞれの席の上にも荷物用の棚があります。いずれにしても航空機で持ってこれる程度の荷物であれば、そうしたラゲッジスペースに収まらないことはまずないでしょう。また航空機やバスのように預け荷物とすることは通常ありません。

B車内や駅でタバコは吸えますか?

ヨーロッパの列車の車両は、イギリス、フランス、ドイツ、スイス、イタリアなど原則全ての列車で禁煙席のみとなっています。また駅構内などの公共のスペースもほとんどが禁煙となっていますが、一部喫煙スペースを設けている駅もあります。

Cコンパートメント席ってどういう座席ですか?

コンパートメント席というのは、座席が通路からガラスなどのパーティションで簡単に仕切られて6-8人程度のボックス席(個室)となっているタイプの席をいいます。通路と仕切られている分静かで落ち着きますが、やや窮屈と感じる人もいるようです。数人のグループでの利用には向いているでしょう。従来のICやECでは特に1等はこのタイプの席が主流でしたが、最近では日本の列車と同様のオープンサロンタイプの座席が多くなっており、TGVやICEなどの高速列車ではかなり少なくなっています。

D現地で列車の予約はどのようにやればいいんですか?

現地で予約される場合、通常は駅の窓口で区間や日時、クラスやその他希望を伝えて、座席予約券や寝台券を購入することになります。(その国以外から出発する列車については予約ができる場所は限られます) ただ現地での予約は現地語以外通じにくい場合がありかなり手間がかかることもありますし、またTGVなど全席予約制の列車やキャパシティーの少ない寝台列車などは現地で直前に申し込んでも既に満席になっていて乗れないこともありますので、必要な部分は出発前に日本で予約していくことをお勧めします。なお最近ではインターネットでも多くの国の列車が予約できるようになっていますが、パス所持者用の座席予約などはインターネット上ではできないケースもありますのでよく確認してください。
(ユーレイルパスをご利用の場合はそのアプリ上から一定の列車は予約が可能です)

E乗る列車はすぐわかりますか?

多くの駅では、日本と同様に乗り場の正面に出発する列車の表示板がありますので、それで時間、行き先、何番線かなどをよく確認してください。日本と比べて特に難しいということはありませんが、フランスやイタリアなどでは出発ホームが表示されるのは出発の20分や10分前位になるケースも多くあります。なお乗り込む際には再度、列車の横の行先表示板などで行先や便名またクラスなどをよく確認するようにしましょう。また駅での案内放送は日本の駅ほどはありませんが、主要駅では通常現地語の他に英語での案内も行われます。

Fヨーロッパの列車は遅れたりとかはしないんですか?

ヨーロッパの列車は概ね正確に運行されますが、国や列車によっても結構差があるといえるでしょう。スイスや北欧といった国々は日本ほどではないとしてもかなり正確ですが、南欧のイタリアやフランスではややルーズな国柄もあって遅れることもしばしばあります。またイギリスやフランス、ドイツ、イタリア、スペインなどヨーロッパ各国ではストライキも日本と比較してかなり多めですので、その場合は事前に駅やまたはインターネット等で情報を確認した方がいいでしょう。また一般的には国際列車や高速列車の方が、ローカル列車より優先的に運行されますので、遅れや運休などということは少ない傾向があります。

G乗換の時間はどれくらい見ておけばいいですか?

列車の乗換は、日本と同様、特に難しいことはありません。単純に駅に到着後、案内板などで確認しホームを移動して次の列車に乗ることになります。案内板がよくわからない場合には駅員に聞いたほうが早いかもしれません。乗換時間自体は10分程度あれば通常大丈夫でしょうが、元の列車が遅れた場合、乗換えの列車が待っててくれることは多くないので、余裕を持っておいたほうがベターです。特に列車が遅れがちの国々では20-30分など乗換時間は多めにとっておいた方が安全だと思います。逆に運行が正確なスイスや北欧などでは接続するようになってさえいれば10分以下の乗換時間でも大丈夫でしょう。 

Hチケットのチェック(検札)はどこで受けるんですか?

一般的に多くのヨーロッパの駅には改札がありません。列車に乗車し駅を出発すると乗務員が回ってきて乗客のチケットをチェック(検札)しに来ますので、そこでパスや乗車券を提示することになります。乗務員は必要に応じて刻印やスタンプなどをチケットに入れます。パスの場合はその日が有効日かどうか、乗車券の場合は有効なルートかどうかをよく確認して乗車してください。なお近年は列車や国や路線等に応じて、改札やチケットチェックのゲートが設置される場合も多くなっており、スペインの高速列車やイギリスと大陸を結ぶユーロスターについては乗車前にゲートできっちりとチケットチェックが行われます。(そのため通常乗車後の検札はありません) フランスやイタリアの主要駅などでは自動改札やチェックゲートがある場合があります。またイギリスではほとんどの駅に日本と同様の改札がありそこでチケットをチェックされることとなります。

Iヨーロッパで国境を越える場合、出入国や税関はどうなりますか?

ヨーロッパ内で列車で国境を越える際には、最近はEU域内の出入国を簡素化するシェンゲン条約が結ばれたこともあり、ほとんどパスポートチェックを求められることはなくなりました。なお入国する国やその時の治安状況等によってはパスポートチェックも行われますが、その場合でも通常は国境駅が近づくと入国の係官が回ってきて、パスポートを提示し、それで終わりとなります。その際にも入国のスタンプが押されることはまれで、もちろん通常出入国カード等はありません。またよほどの荷物等がない限り税関等のチェックもありません。なおユーロスターについては特別で、乗車駅にて出国管理と到着国の入国手続が行われます。また国際間の夜行列車で寝台等を利用する場合は、乗務員がパスポートとチケットを預ってチェックを代行する場合があります。ただしEUやシェンゲン条約の域外内での移動の場合や、またはその時の治安等の状況によっては、より細かくパスポートや荷物を調べられる可能性もあります。

J寝台にはどのような種類がありますか?またクシェットとはどういうものですか?

寝台のタイプは区間や国によってもさまざまですが、いずれにしても全て個室(コンパートメント)となっており、日本の寝台車のように通路に直接面しているタイプのものはありません。一番多く使われているタイプは1部屋に折りたたみ式の3段(または2段)のベッドがあるもので、これを利用人数に合わせてシングル、ダブル、トリプル(T3)ということで利用します。またスペインなど2段のベッドが2つ向かい合った4人部屋タイプ(T4)も増えています。いずれにしてもシングル利用の場合は1等のパスや乗車券が必要になります。また当然ですが寝台料金は1部屋あたりの人数が多くなるほど安くなります。なお相部屋での利用も可能ですが、その際は男性と女性は別の部屋となります。なお個室内には毛布、枕、ハンガーや洗面台、空調設備などがあり快適に過ごせるようになっています。
またこうした「正式な寝台」とは別に、よりシンプルなクシェットと呼ばれる簡易寝台もあります。通常、定員は6人で3段のベッドが向かい合わせについています。近年は2段ベッド×2の4人用のクシェットも増えてきています。 雰囲気的には「ドミトリー」というイメージで、多くは枕と毛布はついていますが、特に洗面台はありません。また男女でも通常相部屋となります。より格安に利用できる「ベッド」といえるでしょう。(
なお直近では夜行列車ナイトジェットにミニキャビンと呼ばれる1人用のカプセルタイプのクシェットも誕生しています)

Kヨーロッパでも夜行列車は減っていると聞きますが?

確かに近年ヨーロッパでも高速列車の運行が増えたことやまたLCCや格安バスとの競争の影響もあって、夜行列車の運行は少なくなってきましたが、ここ直近では環境意識の高まりとともに夜行列車が見直されています。新しい夜行列車としてナイトジェットが中欧を中心に運行ネットワークを拡げるなど、ヨーロッパ全体で夜行列車が「復権」しつつあり、
今後もより快適な新型車両の投入や運行区間の拡大が予定されています。

L列車のスケジュールはどのように確認したらいいですか?

最近ではどこの鉄道会社のサイトでもタイムテーブルは確認できますので、そのHPでお調べになるのが一番確実かと思います。現地到着後の場合は、WIFIなどを利用できる場合はスマートフォンやPCで各HPをご覧いただくと確実ですし、もちろん駅にいれば駅員に確認できます。また主要駅ではその地域のスケジュールが入ったタイムテーブルなどを配布している場合もあります。

M車内の治安は大丈夫ですか?

ヨーロッパの列車内は乗務員が巡回もしていますので通常特に危険なことはありません。ただ貴重品を置きっぱなしにしたり騒がしくしたりして、トラブルに巻き込まれないように注意しましょう。また旅行シーズンなどで混雑している場合には貴重品を中心に気をつけた方がいいかもしれません。治安等がどうしても気になる場合には1等の利用をお勧めしますし、夜はなるべく人の多くいる車両に乗った方が無難です。また夜行列車の場合も乗務員が常に巡回していて特に危険ではありませんが、座席車やクシェットに乗る際は、貴重品は必ず身に付けるようにしてください。

N駅にはどういう施設がありますか?

主要駅にはホームやチケットの窓口の他に、売店、カフェ、レストラン、トイレ、両替所、待合室、観光案内所、コインロッカー(手荷物預り所)などがあり、旅行をするのに必要な施設が揃っています。なおトイレは国や駅によって有料の場合が多いですので、その場合はコイン等の用意が必要です。また大都市の主要駅になるとホテルやスーパーなども併設されている場合もあり旅行者にもとても便利です。

O駅周辺は治安が悪いと聞いたのですが?

駅にはさまざまな人が行き来しますので、大都市の一部のターミナル駅ではホームレスなど治安の悪くなるケースもあります。緊張する必要はありませんが周囲の状況などには常に気を払ってください。特に深夜は危険の伴うこともありますので、列車を待つ場合はカフェや待合室などなるべく他の人の多くいる場所を選ぶようにしましょう。

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